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#12 アジア旅6カ国目「インドネシア共和国」

アジア旅 6カ国目 インドネシア
現在の正式名称は「インドネシア共和国」

セラマットパギ!(こんにちは/おはよう)
フィリピンに戻ってから2週間、週末を利用して今回はインドネシアに行ってきました。以前、大学の授業でインドネシア経済について調べたり、同国に関する本を読んだことがあったり、友達がいたりしてずっと訪れてみたい国の一つでした。首都のジャカルタに5日間滞在した中で感じた3つのことは「経済発展著しい都市部、でも問題点も見えてくる」「世界最大の島国だからこその多民族・多宗教社会」「1945年8月17日に独立したインドネシア、激動の歴史」です。

① 経済発展著しい都市部、でも問題点も多く見えてくる
インドネシアは、2億6400万人を超える人口(世界第4位)を有した東南アジア最大の国です。特に首都であるジャカルタは都市圏人口が3200万人を超え、2030年頃には世界最大都市である東京都市圏を凌駕し、世界第一位の都市圏にまで成長すると言われています。経済圏としてだけでなく、政治や外交上重要な施設も集中しているため、特に中心部の整備具合は東京のそれと負けないレベルでした。私はいつも公共交通機関に注目をするのですが、同地域は非常に先進的な交通網を有していました。例えば、日本の円借款(日本政府の低金利貸付)で2019年に完成した事業であるMRTは日本の地下鉄とほぼ同じシステムを持ち、時間通りに運行がされていました。国鉄も充分に機能していて、日本の中古車両が今もなお現役で、しかも綺麗に整備された状態で使用されていました。そしてトランスジャカルタというBRT(バスの一種)、専用レーンを走るため渋滞に左右されず、時間通りに運行をすることができるシステムが、ジャカルタ市内中を走っていました。しかしながら、それでもなおジャカルタの渋滞は解消とは程遠い状況でした。理由の一つとして、公共交通機関が整備されても、自家用車志向が強いそうです。たしかに鉄道やバスは便利ですが、結局家から目的地まで一歩も歩かずに着く自家用車の方が楽かつ駐車場料金も安いので、自家用車の方が合理的だと考える人が多いのです。まだまだ経済発展のポテンシャルしかないジャカルタに、これからも注目していきたいと思います。

② 世界最大の島国だからこその多民族・多宗教社会
1万3466を超える島を有するインドネシアは、世界で最も多くの島を持つ国として知られています。日本人に馴染みのある島と言えば首都ジャカルタがあるジャワ島、天然資源豊富なスマトラ島、観光地として有名なバリ島などが挙げられます。人口はジャワ島に全国民の半数以上が集中していて、経済の中枢も担っていますが、その反動として森林伐採と大気汚染が凄く、元来豊富であるはずの自然がどんどん失われています。島国がたくさんあることから、民族・文化も多種多様です。同国の社会は300以上の民族から構成されており、国民の40%を占めるジャワ人を始め、スンダ人、マレー人、バリ人、中国系インドネシア人などが挙げられます。そして公用語はインドネシア語ですが、ジャワ語やバリ語など地域によって話す言語は全く違います。宗教に関しても、その大多数(85%以上)がムスリム(イスラム教徒)と言われていますが、歴史を辿ってみると元はヒンドゥー教の国であり、外国から入ってきた様々な文化によって、今の形態になりました。島によっては仏教、カトリックやプロテスタントがマジョリティの地域もあるようです。インドネシアは世界最大のムスリム国家ということもあり、街を歩いていると殆どの女性がヒジャブ(体を覆う布)を着用しており、今まで行った国とは違う不思議な感覚に陥りました。日本の文化も様々輸入されており、アニメ・マンガのキャラクターや日系企業も多く見られました。日本と同じ島国国家ですが、より多様性を持った国なのではないかなと思います。

③ 1945年8月17日に独立したインドネシア、激動の歴史
中学校の時「オランダ東インド会社」って歴史の授業で出てきましたよね。香辛料貿易が栄え始めた16世紀、所謂大航海時代にオランダが香辛料を求めて東インド諸島(現在のインドネシア)にやってきました。東インドとは東アジア全体のことであり、彼らはジャワ島を本拠地として、国ではなく一つの株式会社が同地域を支配した時代がありました。それから、原住民とオランダによる戦争が幾つも起き、オランダ領東インドが成立しました。それから約400年もの間、同地域はオランダの占領下にありました。第二次世界大戦中の1941年に日本軍が真珠湾を攻撃、太平洋戦争が開戦すると間もなく、日本軍は自然資源を求めてインドネシアを占領しました。日本軍が1945年8月15日にポツダム宣言を受諾し、終戦を迎えると、当時のインドネシアは同年8月17日(同国独立記念日)にインドネシア共和国の独立を宣言しました。その後、武力闘争なども多々起きましたが、1949年12月に独立が正式に承認されました。独立運動に大きく貢献したスカルノ初代大統領時代、スハルト第二代大統領による約30年間の独裁政権時代、アジア通貨危機による経済混乱とジャカルタ暴動などを経て、現在のインドネシアに繋がっています。注目されている東南アジア諸国でも、最大の経済圏を持つインドネシア、2024年に遷都されることに加え、色々と目が離せない地域ではないでしょうか。

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