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少子化には児童手当より意識改革が効果的ではないか

政府による少子化対策が話題だ。政策の柱は児童手当とのこと。

そんななか人口減で高齢者の介護にも影響が出るというのが下記の記事だ。

2050年に約400万人が、施設や訪問で介護を手掛ける「介護職員」のケアを受けられなくなる可能性があるそうだ。

2050年、私は53歳。
まだ介護が必要になるような歳ではないが、いつ事故や病で支援が必要になるかわからない。

結婚・子育てはリスクヘッジ??

そんなことを考えていると、「結婚・子育てはリスクヘッジになるかも」なんて考えが思い浮かぶ。(私は独身。未だ結婚の予定は皆無)

前述の記事の中で「老老介護」の話題が出ていた。
老老介護も問題ではあるが、家族がいれば少なくとも何らかの支援は期待できるだろう。

ちなみに身寄りのいない高齢者の抱えるリスクは下記記事にも言及されている。
こういった記事を読むと、このまま未婚ってかなりまずいんじゃないかと焦りが出てくる。

2050年代にもなるとロボットやAIが介護現場で活躍していそうだが、それでも不安だ。

やはり身寄りがいるというのは、リスクヘッジになると思う。

結婚・子育てに関するネガティブな考え

しかし、こういう考えに至っても婚活へ、具体的な行動には移せていない。

「結婚・子育て」には、独身では得られない経験や感情を体験できる魅力があるように思う。

将来の介護職員不足に対する不安や「結婚・子育て」に魅力を感じるのに、それでも私が結婚活動に動き出せないのはなぜだろう。

あくまで個人的な考えにはなるが、「家庭・子供を持つ=責任、時間的・肉体的拘束」が思い浮かんだ。

前述の通り、家族を持つことで得られる喜びもある。
結局は、家族を持つことによる「幸せ」と「苦労」の二つのうち、どちらのイメージを強く持っているかが、「結婚・子育て」に対するイメージにつながっているのだろう。

下記の表は、厚労省が既婚・未婚を問わず「子を持つことについてどう考えているか」を尋ねた結果を表している。
下の3つの項目が子を持つことについてのネガティブな考えにあたる。

子供を持つことについての考え方(厚労省:出産子育てに関する意識

ネガティブな考えで最も割合が多いのは「経済的負担」だが、やはり私と同様に「責任、時間的・肉体的拘束」というイメージを抱いている人は一定数いるようだ。

給付金で少子化を止めるのは難しい

意識調査を参考に少子化対策を行うとなると、経済的不安を解消するのが効果的に思うが、今回の政府の対策のように月数万円ほどの児童手当で果たして効果出るのか疑問だ。

政府は少子化対策の予算を年3兆円台半ばとし、そのうち1.2兆円を児童手当の拡充に使用する見込みだ。
つまり、難儀して確保する(予定)の財源の約3割を児童手当に使うつもりだ。
(予算の使い道に関しては下記記事参照。この記事は、予算が3兆円から3兆円半ばに変更される前の記事。その点は注意。)

所得制限も撤廃するが、月数万の給付では高所得の人ほど効果が限定的だと思う。
かといって、さらに給付金額を増額するのは現実的ではないし。

と考えると、児童手当の拡充に財源の3分の1を使ってしまって本当にいいの?と。
若い世代に対する(経済的な支援に限らず)労働環境改善や賃上げなど包括的な支援や施策にもっと力を入れるべきではないかと思う。

若者の意識改善と出会の場

経済的支援より、子供を持つことに対する「責任、時間的・肉体的拘束」というイメージを好転させることの方が、政治的にやりやすい対策なのではないか。

「子供を持つべきだ」と価値観を押し付けるのは良くないと思うが、「子供を持つとこんな楽しさがありますよ!」とアピールするのは問題ないと思う。

少子化の問題が語られる際は、子を持つことに対するネガティブなイメージがクローズアップされることが多い。
これが無意識のうちに私たちの「子育て」に関する価値観に影響を与えている面も否定できない。

例えば、早くに子を持った若者に人気のある芸能人に、子を持つことの喜びを大いに語ってもらう動画を作るなど(こんなチンケなアイデアしか浮かばなかった)、子育てに関するポジティブな面をどんどんアピールしてほしい。

私もメディアで可愛い子供や幸せそうな家庭を見て羨望してしまった経験は何度もある。

他にも「結婚を望んでいるが結婚相手がおらず子供がいない」という人もいると聞く。
未婚には経済的理由もあると思うが、コロナの影響や時代の変化でそもそもの出会いの機会が減っている。

自治体主催で出会いの場をもっと設けたり、イベント参加費を抑えたり、住民に広く周知したりと色々とやれることはあると思う。


少子化は改善するのが本当に難しいと思う。
未婚の私は「子を持つこと」への意識を変えられるのか、、、。
結婚することになったら、記事にしてみたいと思う。

#日経COMEMO #NIKKEI


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