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【第1回】withコロナ時代に今、地方ができること。 「みょうこうミライ会議」が始まります

こんにちは、「みょうこうミライ会議」運営チーム、妙高市役所企画政策課の斉藤です。 

 今年は、コロナの影響でいろいろな事業の予定に変更があり、この夏~秋もどうなることやら…といった感じで7月下旬を迎えています。
 全世界に影響を与えているコロナ問題を目の当たりにして、本当に、私たちは予測が難しい時代に生きてるんだな、とつくづく思ったりしています。

 さて、私たちが住む新潟県の妙高市(みょうこうし)では、先読みが難しいこの時代に、理想とする「ミライの姿」を思い描きながら、社会課題の解決に向けた具体的な取り組みにつなげていく、地方発の新しいプロジェクトをスタートすることにしました。

 題して「みょうこうミライ会議」です。

みょうこうミライ会議ロゴ(丸・ビリジアン)

 何が「ミライ」なのか?このへんは次の連載記事で解説したいと思いますが、今回は、担当チームの一人としてこのプロジェクトに関わる中で、会議の概要やテーマ、検討体制などについてお話します。

「みょうこうミライ会議」とは ~市民・行政・都市部企業の三者協働プログラム

 妙高市は、人口3万1千人余の地方都市です。
 妙高といえば、スキーや温泉などの観光地として知っているという方もいらっしゃると思います。特に、2015年(平成27年)の北陸新幹線(金沢延伸)開業によって、最寄り駅の「上越妙高駅」まで、東京から2時間程度で移動できるようになりました。

02-妙高市概要

 しかし、他の地方都市と同様に、人口減少、少子高齢化の影響は大きく、コミュニティの維持や、担い手不足、公共交通の経営難などに直面しています。
 「みょうこうミライ会議」は、このような、いわゆる「構造的な地域課題」に対し、市民や行政など、その地域に住んでいる人材だけではなく、外部視点として、都市部企業などから参画をいただくことによって、最先端の新しいテクノロジーや知見・ノウハウを取り入れ、専門の検討チームを組成し、これらの課題を解決していくことを目指していけないか、と考えました。


 検討チームは、市民、行政に、都市部の企業を加えた三者による協働チーム(官民連携プラットフォーム)を組織し、三者が対等な立場で、各自の知見、人脈、技術をつなぎ合わせて、地域課題に対する課題解決力を発揮し、「効果的で実行力の高い政策」につなげていくものです。

ミライ会議の体制

地方の構造的な課題をテーマに都市部企業などの参画による布陣でスタート

 今年が第1回目となりますが、この会議をスタートするにあたり、ただ、ありのままの妙高市を見て漠然と検討していただくには、課題の幅が広すぎることから、地方特有の課題という観点から、妙高市の主な課題を中心に、以下の2テーマで検討することとしました。


【テーマ1】交通利用者のニーズにマッチした新しい移動手段の整備
【テーマ2】with/ after コロナ時代における妙高市への新しい「人の流れ」の創出

 テーマ1は、市内で多くの公費を投入しながら、市営バスや乗合タクシーなどを維持している現状から、人口減少下においても維持・存続できるよう、テクノロジー等を活用した新しい移動手段の整備を検討します。また、テーマ2では、コロナ禍によって急速に進んだリモートワークや人々の心理変容などを捉えながら、妙高市の特性を生かしたライフスタイルの提案などを経て、新しい人の流れを創出する方策を検討します。

06-テーマ

 参画する都市部企業として、テーマ1では、市内のバス、タクシーなど交通事業者、市役所の交通担当、観光担当などに加え、都市部企業からは、ダイハツ工業様、NearMe様。
 テーマ2では、市内のDMOである妙高ツーリズムマネジメントや、ワーケーション事業を行う妙高市グリーン・ツーリズム推進協議会のほか、市役所の移住定住、農業体験、ワーケーション担当などに加え、都市部企業からは、Microsoft様、カヤック様、ワーナーミュージックジャパン様などから参画いただくこととなりました。またいずれのテーマにも、妙高市に移住者しまちづくりに関わっている方々にも参加いただきます。


 全体のコーディネートについては、妙高市のアドバイザーであり、総務省地域力創造アドバイザーである青山社中株式会社の朝比奈一郎筆頭代表をはじめ、優秀なスタッフの皆様のご協力を得ています。
 今年度は、まずこの2分野で検討を進めます。参画する皆様はオンラインと現地訪問を交えながら関係者へのヒアリングや、データ分析、仮説検証、リモートワークによるチームでの検討を経て、論理的な組み立てによる具体的な打ち手を示した提案資料を作成します。10月には、2泊3日の合宿時に、市長へのプレゼンを経て、市の事業への予算化や官民連携事業などに繋げていくことを目指します。

04-ミライ会議イメージ(フリー画像)

 いずれにしても、国内を代表するコーディネーターと、時代の先端を行く企業から参画いただくことになり、すばらしい布陣によるチームでスタートすることで、具体的な事業化につなげていくことができることにワクワクしています。これから先行きの見えない、with/afterコロナ時代において、「より望ましい未来」を創造するために、現在に生きる我々が実行する具体的な「打ち手」を提案していけるような、地方発の官民連携による課題解決の有効な場(プラットフォーム)になってほしいと思っています。

 次回の連載記事では、「みょうこうミライ会議」の立ち上げに向けた着想と背景についてお話しします。

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