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いつまでも愚かな羽虫である僕。
先日、前の職場の同僚達と京都の山奥へとバーベキューに出かけた。水に足が浸かる程度の深さの川辺があり川遊びができるのだが、着替えも持ってきていないのに率先して水浸しになってしまった女性がいた。かつて想いを寄せていた人だった。着替えもないのになんでそんな事ができるのか訊ねると、「楽しかったから!」と元気よく答えていた。僕は川遊びでなくとも日頃から下痢を心配して着替えを持ち歩いている様な男だ。過剰に心配をし、ウジウジクヨクヨと考え過ぎる性分の僕にとって、彼女のこのシンプルな生き方は、彼女を想っていた事が過去になった今でもとても眩しく輝いていて美しかった。
今も、僕が惹かれる女性は大抵がパワフルな方だ。自身の考えに強く自信があって、人生の一刻一刻を楽しむ為に常々アクティブで、好奇心が旺盛で、全身全霊で想いをぶつけてきて、たまにこちらが臆してしまうくらいに力強く生きている人。
この時期、街灯に光に寄せられて、熱でチリチリに乾いて死んでいる羽虫を見ると“僕の様だな”と思ってしまう。未だ僕は、身の程知らずの羽虫である様だ。
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