また会いたいあの人に、気軽に会う方法…それは…
お星さまになったあの人にもう一度会いたい。
超能力でも、人工知能でもなく、
誰でも手軽にできる方法…
それは、アート。
愛猫、トラ猫トラヤ
クリスマスプレゼントにいただいた一冊の大人の絵本。
『ねこは るすばん』町田尚子さん
留守番中のねこの生活が面白おかしく画かれた、猫好きさんにオススメの新刊絵本。
いじわるそうな顔、にんまりとした顔…
多様な表情に合わせて変わる、しま模様。
行き倒れの生後数日の子ネコだったその子を拾ったのは、ランドセルを背負っていた時分。
トラヤと名付けられた子ネコは、10年以上連れ添ってくれた弟分でした。
この絵本の素晴らしい表情の表現力に引き込まれ、まるでトラヤに久々に会えた感覚を覚えました。
▲クリスマス帯?帯が2枚ついていた事に気付き、嬉しくて小躍り(笑)
生き生きとした絵の中のトラヤとの再会。穏やかなひととき。
絵本という身近なアートを手に、こんな気持を覚えるとは…
この絵本を手にしたことで、今年何度も書きたいと思ったこのテーマを年内に書く、そう決めたのでした。
育ての父、時代劇の神様
子連れ狼、3匹が斬る、桃太郎侍、御家人斬九郎、怒れ!求馬、銭形平次…
私の好きな時代劇。
国民的時代劇はもちろん、知る人ぞ知る時代劇まで…
私、再放送されたすべての時代劇を見た自信があります。笑
女で一つで育ててくれた母を支えた実祖父。育ての父は時代劇の神様。笑!
今思い出してもすごいのは、当時VHSいわゆるビデオデッキで、手動で録画。孫に年齢にそぐわないものを見せないようする配慮から、すべての放送を見て祖父フィルターがかかり、ただ見てるだけでは仕事にならない、とある時期からCMを手動で録画オフにするという几帳面ぶり。
そんな時代劇の神様に育てられたためか、今でも再放送の時代劇が無性に見たくなります。
見れば会える、大好きな祖父。
決め台詞はもちろん、何度も見た時代劇はシナリオまで忘れずにいます。
隣で殺陣や時代考証の解説をしてくれた神様は、時代劇を見ると、また隣に戻ってきてくれる不思議な安心感。
なかなかゆっくり見る時間がとれませんが、自動録画でたまり過ぎた時代劇(笑)を、年末年始どこかのタイミングで、じっくり見たいと思います。
製作が激減した時代劇… 私の中では立派なアートです。
心友、吹奏楽の盟友
高校3年間、私服を着た記憶がないくらい週末も制服で通学し、打ち込んだ吹奏楽。
同じパートで、部活中はもちろん、互いの家でのお泊り会をしたり、家族以上に時をともにして、喜びを分かち合ったり、ともに悔し涙を流したり…
高校卒業後、進む道が大きく違っても、毎年会って他愛のない話をして…
そんな彼女は、ある日突然遠い遠いお星さまになってしまい…
思い出す、というより決して忘れることのない突然のお別れ。
ともに過ごした濃ゆい3年間の楽しい思い出に、当時演奏した音楽=アートを聞いて、思いっきり浸り、彼女にまた会えた、そんな感覚になります。
偉大な先人、いわさきちひろさん
いわさきちひろさん、彼女は私の絵の偉大な師であるだけではなく、働き方も見つめ直すきっかけを与えてくれる素敵な女性。
お会いしたことはありませんが、特に原画を前にした時はいつも、絵の中に生きづく彼女に会えた、そんな気持ちになります。
SNSでも、ちひろ美術館さんが絵と絵にまつわるエピソードを発信してくれる時代。
アートが身近に感じられる、スマホ一つで巨匠に会える、いい時代。
▲色鉛筆で水彩画風に描くスタイルを確立するべく、大好きないわさきちひろさんの作品を今までに何枚かの模写してきました。
少し話はそれますが、働き方を考えていた時に、コラムの中のちひろさんに会ったことで、気持ちの整理のついた話。
子どもの夢
結婚のことも、まして自分のもつこどものことなど、考えてもみなかった。
(…)母親が徹夜でしごとをする晩は、息子はそのしごと場の板の間にふとんをしいて、母のきもののすそにちょっとふれながら眠る。
「ママのおしごと、今夜もたいへんね」といいながら……。私はその安らかな寝顔をみると、ふと涙ぐみたくなる。
この育てかたでは、教育学者からは、ぜったいにあきれかえられる。また、この教育絵本の主旨にも反する。だから、うちの子のことを書くのはもうしわけないと思うけれど、うちの子のいだいているたくさんの夢のなかに、こんなのが一つある。
「こどもの一番かわいそうなことは、おかあさんのいないことだ。だから、ぼくが大きくなったら、世界じゅうのおかあさんが死なないような薬をつくる。それでも、もし死んだら、生きかえらせることのできるお医者さんになる。」と。
いわさきちひろ 1958年
「世界中の子どもみんなに平和としあわせを。」と願い、生涯子どもをテーマとして描いたちひろさんの想いがうかがえる文章。
コラムを読み、遥か遠い幻の人の影にうっすら重なる自分。
締切に間に合わせるため、コビトの前でも仕事をせざるを得ない日もある働き方。
日頃、意識してしていること。
コビトが離れるまで、ギュッと抱きしめる機会を多くとるようにしています。
スキンシップが離れ離れの時間を埋めてくれる気がします。
私はお薬の開発者でもないし、お医者さんでもありませんが、今できることで世の中のママたちを応援したい、そして結果的にしあわせな子どもたちで溢れる社会になればいい。
このコラムは、今後の働き方を考え直すきっかけになっただけではなく、気持ち新たにママスクエアの活動をサポートをしよう!そんな風に気持ちを奮い立たせてくれたのでした。
今でこそこんな風には書けますが、実はこのコラムを読んだ時は…
30歳を手前にお星さまになった先に書いた吹奏楽部の亡き友とそのお子さんのことを想い、しばらく目を開けることができませんでした。
先に世の中のママたちを、と書きましたが私も「世の中のママの一人」。コビトの母は私だけ。どんなに忙しくても、そのことだけは頭の片隅に入れています。
この絵を模写している途中、コビトが「ママと(コビトの名前)ちゃん!」と絵の中のお母さんと赤ちゃんをそれぞれ指差して言っていました。
色々想いをはせながら描いていただけに、なんだかグッとくるものがありました。私は仕事人である前に、コビトのママなんだなぁと。
仕事をしているから、ママだから、そんな言い訳のネタにするのではなく、今の自分だからこそできる「仕事」を自分らしく来年も続けていきたいです。
いわさきちひろさんの「母の日 1972年」の色鉛筆模写。
(子供の顔はあえて描き入れていません。身近なお子さんを想像してください。)
この模写した絵を母に見せると…
「ちひろさん風じゃがいも?」
普段食べ物ばかり描いていますが…先入観から入ったにせよ、「じゃがいも」と言われるとは…
憧れのちひろさんには程遠い…腕を磨きます…笑
アートを通して偉大な先人に会える、後発隊のいいところ。
おうち時間の増える年末年始、どんなアートを通して、どんな人々に会いますか?♡
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