見出し画像

打ち込み感を解消する秘訣とは【DTM_LogicProX】

アノニマスDTM編集部でございます。

生音系のソフト音源を使った楽曲制作って、拍に合わせてMIDIをベタベタ打ち込んでも、そのほとんどが打ち込み感丸出しで面白みがないというか、人間味に欠ける楽曲になってしまいます。

一定のビートを刻むダンスミュージック、テクノなど、シンセサイザーやSFXが主体のジャンルであれば違和感なく聴けますが、ロック、ジャズ、クラシックなど、生楽器がメインのジャンルでベタ打ちをするとあまりに整いすぎて、聴く人が聴くと違和感を覚えられてしまいます。

バンドやアンサンブルの経験がある人には分かりきったことですが、人の手で奏でる楽器は必ずリズムにズレが生じます。その認識を前提として考えれば、打ち込みで100%ズレがない楽曲というのはありえないわけです。

リズムに緩急があっても楽器に加わる力、つまり音の強弱も合わせてメリハリを付けないとせっかく緩急を入れた部分が台無しになってしまいます。

「自分で弾いて録音しろや!」という極論は置いといて...

ケースバイケースではありますが、生音系のソフト音源を使う際はズレ強弱を意識して打ち込むと良いかもしれません。が、追求しすぎると切りがないのでほどほどに(・∀・)

そこで、今回は打ち込み感を出来るだけ緩和させたいとお悩みのDTMerさんにテンポチェンジスウィングベロシティの重要さと使い方について解説したいと思います。

こちらは私がソフト音源で制作したトラックですが、パート毎にベロシティやスウィングの調整と、セクション毎にテンポを変えたりしてます。

以下、制作内容です(LogicProX)

テンポチェンジでリズムに緩急を付ける

画像1

0:00〜0:01

イントロではテンポをわずかに上げつつ、158で一定にします。短距離走のランナーがスタートダッシュで加速する場面を想像いただければ分かりやすいかと。

尺に余裕があるなら、90ぐらいから一気に上げていく...というのも有りですね。

画像2

0:09〜0:13

抑揚を付けるために多少テンポを下げ、徐々に戻していきます。全パートを決め打ちさせた時の勢いを表現するためテンポを166に一瞬上げます。そこから158に戻してリズムを固定します。

画像3

0:32〜0:35

徐々にテンポを落とし、次のセクションに入る直前でテンポを上げます。

セクション後半で勢いを殺すことで飽和感を解消し、リスナーへ期待感を与える効果もあります。

スウィングで違和感が出ない程度にタイミングをズラす

画像4

イントロで打ち込んだハイハットのピアノロールです。スウィングを加えてるMIDIには赤丸を付けてます。赤丸以外は表拍ジャストに合わせてます。

例えば16分をハイハットで刻む場合、どんな凄腕のプロドラマーであっても拍をジャストで叩ける神はいません。聴感上では違和感がなくても、細かい数値で見ると実は微妙にズレてます。

ざっくり言えば、スウィングはそんな細かいズレを表現するために欠かせない機能です。

画像5

Logicの場合、スウィングはピアノロールの左窓に表示されます。強さに応じてスウィングの掛かり具合も変化します。

さすがに1つずつ調整するのはクソほど時間を要するので、私の場合は決め打ち以外のトラック領域を分割して一気に適用させます。派手にズラすと聴感上でも違和感が出るので、再生しながら適用するのがベターです。

ベロシティで音に強弱を付ける

画像6

イントロのピアノは後半になるにつれベロシティを強くしていきます。音源の中でもピアノとドラムはベロシティが非常にネックです。

全然弾けない人は無闇やたらにベロシティをいじるのではなく、まずプロのドラマーやピアニストのライブ動画などを見て、どういう場面で強弱を付けているのか参考にすると良いです。

ネタ作りの参考に! おすすめのアーティスト紹介

上原ひろみ

ジャズというかもはやプログレに近いものを感じますが、難解な変拍子のリズムに予測不可能なフレーズや速弾きを重ねてくるプレイスタイルを得意とします。

Terry Bozzio

ドラマーでは元フランクザッパのTerryBozzio。毎回「全部使わねえだろ」と思うレベルの規模でセットを組んでますが、タム回しと金物を活かしたラテンのフレージングが非常に魅力的です。

ロックやジャズなどは、打ち込みスキル以前にパターンや奏法の知識が頭に入ってないと打ち込み感満載の楽曲になってしまうので、DTM初心者の人はまず色んなアーティストのライブ動画を見てインスピレーションを感じ取ることから始めてみてください。

ある程度イメージが湧いたら「私は演者!!」ぐらいの気持ちで打ち込みをすれば、多分上手くいきますwwww

が、打ち込みやソフト音源で生演奏感を追求するのは限界があるので折り目は付けてください。(←2回目の注意喚起) 

おすすめのソフト音源

今回、私が打ち込みで使用したピアノ音源はIvoryⅡ GrandPianosです。ベロシティーレイヤーは18段階までサポートしており、幅広い演奏表現が可能です。

ピアノ音源を比較した記事も参考までにどうぞ。

今回、私が打ち込みで使用したドラム音源はSuperiorDrummer3です。ストレスフリーなエディターウィンドウと、ジャンル毎に用意されたキットとMIDIのプリセットも豊富に備えており、初心者にも扱いやすい内容となってます。

SuperiorDrummer3について書いた記事も参考までにどうぞ!

Audiostockもやってます。よろしこ!

以上!

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。よろしければサポートもお願いします。