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2分で読める子育てエッセイ№614『普段使いの鍋の名は』

わが家には、直径26センチ、深さ10センチの鍋がある。

「お昼は日本そばがいい!」
という在宅勤務のダンナのリクエストで、平日はほぼ毎日、来る日も来る日もこの鍋でそばを茹でている。
 
最初は4人家族に普段使いの鍋としては大きいと思っていたけれど、毎日使っているうちにすっかり慣れてしまった。
 
 
ある日、実家から大量の野菜をもらい、飲み切れていない大量の牛乳で、この鍋でシチューを作ることにした。

たくさんの野菜で作ったシチューはメッチャいい味。

夕飯に出すと
「今日は寒いから温まるね~」
と大好評だった。
 
ところが、この鍋で作ったときに、半分はシチュー、半分はカレーと思っていたのに、ウッカリ、全部をシチューにしてしまった。

もはや味変は不可。この辺りから不穏な空気が流れ始める。
 

次の日もリメイクをすることなく、朝から出した。

するとその日の夕飯時、3回も続けて出すと小5の娘がこう言い出した。
 
「お母さん、今日の給食もシチューだったよ~。嫌いではないけど、4回続けてはちょっと辛い」
 
うそーん。
まさかのこのタイミングで給食もシチュー?
そりゃないよ~。

 
大きな鍋の底が焦げ付かないように、グール、グール混ぜている姿は、家族から見たら、きっと魔女。

その後、ワタクシその鍋の事を、魔女の大鍋と名前を付け、その鍋一杯に料理を作ることをやめようと思った。
 

とほほ。



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