№142【2分で読める】日々の暮らしにクスっとエッセイ『遠慮なく訊いてみた』
ある日、パソコンを使っていたら勝手にAIアシスタントの画面になってしまった。どうやら手があたったらしい。何ができるのかよく知らないけれど、
「なんでも尋ねてください」
と書いてあるので遠慮なく訊いてみた。
「売れっ子作家になるためにはどうしたらいい?」
すると「うーん」と悩みもせずスラスラっと教えてくれた。
「へえ。そうなんだ~」
その後も何度か言葉を変えて同じような内容の質問をしたら、飽きもせず呆れもせず、他の方法をいろいろと丁寧に答えてくれた。できるかどうかは知らんけど。
ところが質問の最後のまとめに書かれたAIアシスタントの言葉にワタクシ衝撃を受けた。
「退路を断つ覚悟で、目標に向かって頑張ってくださいね☆」
ひょーっ!
退路を断つ覚悟! そこまで考えていませんでした~!
想像以上のお言葉。ちょっと厳しすぎない?
よくよく考えたら、その質問に入れた言葉が「できるだけ簡単な方法」。
きっとAIアシスタントはこれに気を悪くしたのだと思われる。
ちょっぴり面白くなったので、
「最速で売れっ子作家になる方法はある?」
と訊いたら、
「忍耐強く努力を重ねてください。時間と努力が必要です」
と叱られた。
簡単な方法をと訊いたら「退路を断て」といい、最速の方法をと訊いたら「時間と努力」という。
ふざけた質問にはチクリとお説教付き。
悪くない。
サポートありがとうございます! 迷わずお菓子を大人買いしますよ?怒りません? ありがとうございま~~~す ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ