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終活:ご主人亡き後、財産がどこにあるか分からない奥様

こんにちは。訪問介護サービス提供責任者のスタッフkです。

「お金のことは主人/妻に全て任せている」というご家庭は多いのでしょうか?

担当者のお名前までは把握していなくても、どこの銀行に預けているか、どこの証券会社で取引しているかくらいはお互いに把握しておくことをおすすめします。

特にネット銀行やネット証券など「紙の書類」が届かない場合は、要確認です。


⭐️そもそもパソコンのパスワードが分からない

こんなお話を聞いたことがあります。

お金の管理をされていたご主人が先に亡くならたご夫婦がいらっしゃいました。

普段の買い物などに使うお金が入っている、普通の通帳は奥様も把握しておられるので日々の生活には困っていません。

でも、ご主人は証券会社にも口座を持っておられたようなんです。

奥様は、ご主人がパソコンで資産運用をしている姿を見かけているので、どこかの証券会社に口座があることは間違いありません。

でも、どこの会社が分からないから問い合わせることも出来ないという状況でした。

パソコンで取引していたなら、ウェブサイトの履歴が残っているのでは?と思いましたが、そもそもパソコンのパスワードが分からず、スタート画面にも辿り着けないのです。

世代によっては普段からパソコンを使わない、もしくは完全に個人のパソコンで家族でも共有しない、ということもあると思います。

最近はネット銀行やネット証券が増えていることもあり、せめて「口座開設のお知らせ」などの書類を取っておく、どこに口座があるかだけでもお互いに把握しておく、など気をつける必要があります。

⭐️いろいろな情報共有の段階

銀行の通帳があっても、引き出しのための印鑑や暗証番号がわからないということはよくあります。

ご本人が亡くなった後、もしくは認知症等でご自分で管理できなくなった場合にも、スムーズに手続きや支払い、相続等ができるよう「今すぐ」「元気なうちに」対策しておくと安心です。

もちろん、お金の管理や分担はご家庭によって違うと思いますし、信頼関係もそれぞれです。

お金があればあるだけ使ってしまう方には配慮が必要です。

ですので、

・通帳や印鑑の置き場所、財産、保険等も含めて全て教える
・親族内で任意後見契約をしておく
・財産等一覧表を作って、その置き場所を教える
・取引のある銀行・証券会社の名前だけ教える

などそれぞれが安心できる情報共有の仕方を見つけていただければと思います。

⭐️これだけは確認をおすすめします

・銀行口座と銀行印

・証券口座
(ご本人と話し合いができるなら、あまりに手数料が高いものは見直しも検討。高齢者は手数料ビジネスに巻き込まれやすいそうです)

・暗号資産の有無
(これは多分パスワードまで把握していないと打つ手がないかも知れません)

・各種民間保険の契約
(日本人は保険に入っている人が多数派だそうです。申請もれがあるともったいない)

・葬儀会社などの互助会に入っていないか
(互助会によってはお金の積み立てだけでなく、ご本人がお洒落をした姿で遺影撮影まで済ませていることもあります)

・借入金等の有無

・不動産や高価な美術品等

できれば、公共料金の契約がどうなっているか、携帯会社やwifiの契約、サプリメントなどの定期購入契約がどうなっているかも確認しておくことをおすすめします。

祖父が亡くなった時、公共料金の契約が携帯会社が提供するプランになっていたり、引き落としが一旦携帯会社の決済方法を通してだったりと、思ったより複雑でした。

名義変更等の手続きをするだけでも、契約関係の流れを追うのが大変だったので、一目で分かるようにしておくといいと思います。

⭐️まとめ せめて口座だけでも把握しておく

一生懸命働いてコツコツ育てた財産が、口座がどこにあるか分からないからといってそのまま放置されるのはもったいないです。

特にこれからの世代は、NISAやiDeCoなどの制度を使って資産を育てる方も増えてくるかもしれません。

せめて口座のある場所だけでも分かれば、手間はかかるかも知れませんが、法律上の身内の方なら資産がどうなっているかなどを調べられる可能性が高いと思います。

どこまで、誰に、情報共有するかは慎重に検討する必要がありますが、一度ゆっくり財産について考えてみてはいかがでしょうか。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!


『神戸|介護事業所の有限会社まいらいふ』
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