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浴槽内での死亡事故は、交通事故より多い!?冬の入浴介助

こんにちは。訪問介護サービス提供責任者のスタッフkです。

寒い時期になると私たち介護士は「ヒートショック」が起こらないよう、室内や浴室の温度管理に気をつけています。

今回の記事内容はYouTube動画でもご覧いただけます✨


⭐️ヒートショックってなに?

「ヒートショック」は正式な医学用語ではないそうですが、
急激な温度変化によって体に負担がかかることを指す言葉です。

具体的には・・・
「暖かいお部屋から寒いお風呂へ移動する」
体から熱を奪われまいとして血管が縮み、血圧が上がります。

このときは心筋梗塞や致命的な不整脈、脳梗塞や脳出血のリスクがあると言われています。

「寒いお風呂場で暖かいお湯に入る」
お湯に浸かるなどして血管が広がって、急に血圧が下がります。

そうすると、めまいやふらつき、意識を失って転倒したり溺死したりするリスクが出てくると言われています。

⭐️浴槽内での死亡事故は交通事故より多い!?

消費者庁のホームページでは「浴槽内での死亡事故は交通事故の約2倍」となっています。

寒さ対策を行うことは、ヒートショックを防ぎ安全の確保に繋がります。

安全に入浴介助を行うためには、温度変化による血圧の変動を出来るだけ緩やかに、小さくすることが大切です。

⭐️安全な入浴介助のタイミング

お風呂に入るのは、出来るだけ体が安定している時間が理想です。

例えば・・・
・暖かいお昼間に
・食事や服薬の直後は避けて
・できれば体が落ち着いているタイミングで
行えるといいと思います。

⭐️入浴介助の工夫

お家で取り入れやすいことばかりです。
介助が必要な方に限らず、体を楽にするためにちょっと意識してみてはいかがでしょうか。

入浴介助を始める前には・・・
・脱衣所やお風呂の中を出来るだけ温める(浴室暖房は入浴前がおすすめ)
・普段過ごすお部屋との温度差を少なくする(廊下などの移動中も含めて)
・廊下や脱衣所にヒーターを置く
・浴槽のお湯を給湯機能の風呂自動や蛇口のお湯ではなく、シャワーで高いところからためる

浴槽にシャワーでお湯をためると、シャワーの湯気で少しは浴室全体が温まります。

浴室が石やタイルでできていると特に冷えやすいです。
その場合はシャワーで壁や床を温めておくと、浴槽内に入った時のヒヤッととする感じを抑えられると思います。

ただし、シャワーで浴室内を温める場合は、お風呂に入るときに床が濡れて滑りやすくなっています。
安全のために手すりなどにしっかりつかまっていただく必要があります。

浴室に入ってからも・・・
体をびっくりさせないように
・お湯をかけるときには手先・足先から少しずつ体を慣らす
・足浴バケツを使って足元を温める
・ご自分で体を洗える方の場合は、体を洗っている間、タオルを肩にかけてシャワーで体を温める

浴槽に入れる方の場合・・・
地域や給湯器にもよりますが、
・基本的には40℃以下のお湯
・長湯はしない
・肩が寒い場合にはタオルをかけてシャワーで温める

⭐️冬の熱中症に注意!

浴室暖房は、熱中症予防のために、入浴予定時間よりも前に、浴室内を暖めておくという使い方がおすすめです。

浴室暖房は天井から熱風が出るものが多く、熱は上に集まります。
入浴中にも使う場合には、頭だけが暑くなって熱中症にならないよう注意が必要です。

⭐️まとめ

寒い時期の入浴介助のポイントは3つ。

・温度変化を小さくして
・体の負担を少なくすること
・熱中症の予防に努めること

季節に合わせた対策を行い、安全に快適に入浴していただきたいと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!


『神戸|介護事業所の有限会社まいらいふ』
・YouTube「まいらいふ介護チャンネル」
・会社様向け介護離職防止セミナーも開催

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