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歴史・人物伝~エピソード編㉙:福沢諭吉「知られざる自然保護のパイオニア」

明治時代の思想家であり、慶應義塾の創設者であり、「学問のすすめ」など数多くの著作で知られる福沢諭吉は、1万円札に肖像画が使われている有名人です。福沢は新政府の要職に就かず、民間の立場で活動をしてきました。

福沢は大分県の中津出身で、中津市には記念館があります。そこで初めて知った福沢の一面を紹介しましょう。中津から山国川を少し上流に行ったところに、日本有数の観光名所で、奇岩と緑豊かな景観がマッチした「耶馬渓」があります。

明治の中頃に福沢は耶馬渓一帯を、私費を投じて買い占めました。当時、一帯で開発計画が持ち上がっていたとされ、先手を打って福沢が景観の保存に動いたのです。この話は本耶馬渓町史に記載されているといいます。

それにしても、自分のふるさとを守ろうという意識だったとはいえ、明治時代にすでに自然保護の大切さを考えていたことには感心させられます。耶馬渓の美しい自然は、福沢諭吉によって守られたと思うと、感慨深い思いですね。

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