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日曜雑感 vol.79~本日のテーマは「昭和は遠くなりにけり」です

昨日の大相撲名古屋場所の中継で、解説の西岩親方(元若の里)が大熱戦の感想を「まるで昭和の相撲を見ているようだ」と表現しました。その言葉にちなんで、本日は「昭和」を語ってみましょう。

24代式守伊之助の思い出

まず、同じ名古屋場所で起きた41代式守伊之助の「まわし待った」問題に触れます。照ノ富士-若元春戦で、若元春のまわしが緩んで伊之助が待ったをかけたのですが、結果として熱戦に水を差してしまったのです。

この時、往年の相撲ファンが思い浮かべたのは、24代式守伊之助でした。24代は横綱輪島、北の湖、大関貴ノ花らの全盛期の立行司で、木村庄之助に昇進できなかったものの、名行司と言われた方です。

当時はまさに「昭和の相撲」を彷彿させるような大熱戦が多く、勝負が長くなる「水入り」も時々ありました。24代は、水入りやまわし待ったの際、勝負の中断の仕方が非常に上手だった印象があります。

小柄な体でありながら「待った!」と大きな声で割って入り、きちんと組み手や足の位置を確認してから、両者を分けさせてました。勝負再開時には、両者のまわしを叩いてから軍配を返していたのです。

これはテクニックというよりも、行司の所作の基本を忠実に体現したに過ぎません。ですが、41代のように水を差すのではなく、むしろ「熱戦を名勝負へと昇華させた所作」と言えるような立ち振る舞いでした。

昭和の刑事ドラマ「特捜最前線」

さて、私個人の話で恐縮ですが、昨年来のマイブームとなっている昭和を代表する刑事ドラマのひとつ「特捜最前線」の話もしましょう。現在、noteでも「私だけの特捜最前線」というコラムを連載中です。

ドラマが制作されたのは、まぎれもなく昭和の時代。出演している俳優も、二谷英明さん、大滝秀治さん、本郷功次郎さんら故人となられた方がたくさんおり、往年の名優の懐かしい姿を楽しませてもらっています。

繁華街の映像では、いかにもあの時代を感じさせるような看板や風俗などが登場しています。インベーダーゲームに熱中する若者、ディスコで踊る人たちなど、「そういえば流行したなあ」と笑ってしまうほどです。

映像やBGMは確かに「懐かしい」のですが、ストーリーは今の時代にも通じるテーマが多く、とくに権力者による弾圧や汚職のドラマを見ると「同じことの繰り返しだな」と、思わず嘆いてしまいます(苦笑)

脚本の素晴らしさと演出のち密さが、特捜最前線を映像史に残るドラマに仕立て上げ、それを名優たちが見事に演じています。個々のドラマについての感想は、連載中のコラムをぜひお読みいただければ幸いです。

昭和ネタ・・・まだまだありますので、日を改めて書きたいと思います。

★宣伝です!私の著書が発刊されました。よかったら読んでみてください


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