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歴史・人物伝~謙信の戦い編番外コラム:上杉謙信は酒が唯一の楽しみだった?

上杉謙信の戦いの話を一休みし、本日は謙信の素顔について書きたいと思います。

謙信といえば、「質実剛健」という言葉が思い浮かびます。少年時代に林泉寺で僧の修行を積んできた人物なので、信仰心が非常に強く、生涯妻帯しなかったのもその影響を受けていたからと思われます。

自らに対し、非常に厳しかった印象がある謙信ですが、酒だけは欠かさなかったようです。戦国武将の中でも屈指の酒豪だったと言われ、酒の肴には梅干を好んでいたとされています。

謙信の酒好きを象徴するものに「馬上盃」があります。盃の下側(高台)を手で握れるため、乗馬しながら酒が飲めるよう工夫されているのです。盃の大きさは直径12センチあったとも言われています。


四十九年 一睡夢 一期栄華 一盃酒

これは謙信の辞世とされる句です。後半は「ひと時栄華を誇っても、それは一杯の酒を飲むのと同じこと」という意味ですが、酒を飲むのが何よりも好きだったことを物語る句だと読み取れます。

裏を返せば、戦いや領国経営に明け暮れる毎日は、ストレスとの戦いだったのでしょう。生活全般でも自らを律して過ごしていた謙信にとって、酒を飲むことが唯一の楽しみだったのかもしれません。

閑話休題として、明日からいよいよ「川中島の戦い」を書いていきます。

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