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酔いどれ男のさま酔い飲み歩記・年末SP~アフターコロナで飲み歩きたいまち「大阪編」

「一人酒」、それは孤独な酒飲みのように聞こえるだろうが、実はそうでもない。私は一人酒という言葉を酒場で飲み歩く時に使っている。にぎやかな雰囲気に包まれれば、その店に居る人は全員、飲み仲間だ。

一人酒ができなくなって幾歳月・・・再開の日を、ただ黙々と待ち続けていても仕方ないので、体験談エッセイを書こう。タイトルは、酔いどれ男のさま酔い飲み歩記。今回は年末スペシャル「大阪編」だ。


新型コロナウイルスという魔物が世界を席巻して3年が経とうとしている。いまだに終息する気配はない。こいつのせいで、誰もがそれまでの日常生活、人生設計を狂わされている。私の飲み歩き道楽も例外ではない。

飲み歩くのに大阪ほど楽しいまちが揃っているところはない。今のままでは、2023年に果たして大阪へ出かけられるかどうかは分からない。大阪には飲みたくてたまらない店が山ほどあるのに・・・

そんなわけで、今回は年末スペシャル~アフターコロナで飲み歩きたいまちと銘打ち、大阪市内の5つのエリアをチョイスしてみた。

1) 京橋

言わずと知れた大阪市内屈指に立ち飲み集中ゾーン。生き残りも大変だと思うが、昔から営業している立ち飲み店は繁盛している。お目当てにやってくるご常連がたくさんいるからだろう。

駅改札口の真ん前から酒場街が始まる酒飲み天国のような立地。数ある立ち飲みの中で、外してはならないのが「岡室酒店直売所」。満席なのに、どんどんと来店者が吸い込まれるというブラックホールのような店だ。

2) 新世界

大阪屈指のレジャータウン。通天閣でビリケンさんにコチョコチョし、ジャンジャン横丁で串カツを食べ歩くのが、新世界の楽しみ方。だが、昔ながらのディープな酒場が数多く残っている。

朝からやっている酒場には、どこからともなくおっちゃんたちが集う。名物酒場が数ある中で、この一軒と言うならば「酒の穴」だろう。ディープな店構えと名物八宝菜が、呑んべえたちを待ち受ける。

3) 十三

大阪北部最大のディープな酒飲みタウンである十三。2014年のしょうべん横丁の火災は衝撃的だった。なじみの店は焼けたが、火災から復活した店が元気に営業しているのは嬉しい。

西口にも東口にも、ありとあらゆる酒場がひしめき合い、ディープさは今も健在だ。ひときわ濃い呑んべえたちと触れ合いたいなら角打ちの「イマナカ酒店」がいい。驚くべき酒飲みの洗礼を浴びるだろう。

4) 天王寺

あべのハルカス登場で一躍イマ時のタウンとなった天王寺。だが、ちょっと裏手に入ると、強烈なディープゾーンがある。地下街に足を踏み入れると、コンパクトながら横丁だってある。

他のエリアに比べ、酒場の数はそれほど多くない。だが、天王寺には知る人ぞ知る名店が二つある。ひとつは吉田類、太田和彦両氏も絶賛する「明治屋」、もうひとつは私がイチオシに挙げる「森田屋」。甲乙つけがたい。

5) あいりん

問答無用の日本最強クラスの超ディープゾーン。間違っても興味本位だけで入り込んではいけない。飲み歩くにもそれ相応の覚悟が必要・・・だったが、最近はやや雰囲気が変わってきたと聞く。

朝から飲み始めるのは当たり前。酒のもりたが天王寺移転後は、あまり立ち寄っていないが、いい店はたくさんある。一軒に絞るのは難しいが、しいて言うならば「難波屋」。ディープゾーンのど真ん中にある名物酒場だ。


前回は、年末スペシャル~アフターコロナで飲み歩きたいまちの第1弾として、東京編を紹介しました。


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