【ツール】個別に購入する理由
昨日の「ローテク」の話と少しだけ被るのだが、多くの企業(特に中小企業)では、それぞれ個別のソフトウェアを購入しているケースが多い様に感じている。
どういう事かと言うと、会計ソフトがあって、それとは別に税理士向けのソフトがあって、給与計算用のソフトがあって…と、それぞれの業務に対してそれぞれ別にソフトウェアが存在するケースだ。
以前ひろぴょんが勤めていた会社にもそういう会社があったので、社長に理由を聞いてみた。
…会計ソフト1つあれば全部出来るのに、なんでソフトが別れてるんですか!?
「ソフトが変わっちゃうと社員が使えなくなっちゃうから、統合できないんだよ…」
…
「ひろぴょんの言うことは全くもってその通りなんだけど、彼等には覚えられないんだ」
…
「僕等も以前、散々教えたんだけど結局覚えられなくて、昔から使ってるソフトを捨てられなかったんだ」
…それは「覚えられない」んじゃなくて「覚えたくない」んじゃないんですか!?
「うん、それもあると思う」
…
「彼等のポテンシャルは残念ながらひろぴょんの様に高くはないから、無理強いしても駄目だと分かったんだ」
…そうですか…
「結局の所、1つの道具=1つの機能、の対応になってないと馴染まないんだよ」
…
こういった会社は少なくないと感じている。
…確かに、1つの道具に複数の機能があっても「使いこなせる」人は「少数派」だな…
実際、Excel1つとっても「表計算」以外の使い方をしている会社はあまり無い。
因みに上述の会社では「勤怠管理」「人事情報管理」「有給休暇管理」をExcelでやっていたが、それぞれの機能は「連携していなかった」。
担当者が別れていたのもあったのだが、それぞれのExcelシートが個別にカスタマイズされており(勤怠管理だけはVBAでガチガチに組んである)、連携出来なかったのだと思っている。
…こんなにガチガチに組んであったら、普通の人じゃ「運用出来ない」よなぁ…
…他のExcelファイルを見る限り「スキルの差が歴然」だもんな…
…きっと「勤怠管理担当者」が退職した時点で「お手上げ」だったんだろう…
その時は、当時の「勤怠管理担当者」から「パスワード」を聞き出してひろぴょんがVBAコードを修正したのだが、このままでは今後運用出来なくなる事は明白だったので「システムの統合」を進めた。
で、最終的に関連ソフトが豊富な会計ソフトに集約させて「データ連携」させるようにした。
…結局の所「普通じゃない」んだろうな…
…「システムが分かる人間」って…
ひろぴょんが運用するのであればExcelのまま連携しまえば「コストが掛からない」と判断する所なのだが、運用メンバーのスキルを鑑みるに「グループソフトで固める」しかなかったのだ。
…道具1つをとっても「応用が利く」人は「少数派」なんだな…
その時、漸く「個別にソフトを購入する理由」が分かった気がした。
…みんな、「道具の仕組みには興味がない」んだな…
…「仕組みが分かると便利な使い方が出来る」のに…
…「勿体ない」話だ…
でも、それが「多数派」なのだと理解するしかない。
いい勉強になった。
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