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自律するために大切にしたいこと

自律とは、自分を律する—自分をコントロールする、ということですが、それは決して意味もなく固苦しくなることではなく、幸せな気分を維持するために行うものだと考えています。例えば、生産的でいられなかった1日の終わりは、誰しも何とも言えぬやり残した感に襲われます。努力をする気分になれない時に無理に努力をしようとしてもストレスが溜まるし、かといってダラダラし続けて何も残せない1日の終わりにも、絶望感に苛まれるのです。

そのような気分を回避するためには、もちろん自分に「本質的な納得感」を与えられることが一番なのです。自分を律するとは決して「我慢」することではなく、自分の気持ちを上手く利用していきながら、自分を幸せな気分へ自発的に持っていくことだと考えています。今回はその考えられる方法をまとめてみました。

1. 自分の気持ちに寄り添いつつ行動する

自律するとは、自分の気持ちを力技で変容させることではないと思っています。社会的に価値を生み出しうる行動は、多くの場合、苦痛と退屈さを伴います。それを避けて刹那的な娯楽、例えば目的のない長時間の動画鑑賞やSNS、に走りがちなのが人間ですが、その暁に残るのは幸福感ではなく喪失感であることが多く、それがまた次の刹那的娯楽へ自分を導き、負のサイクルを生み出します。喪失感が残るのは、「自分の心で選択した」行動ではないからです。つまり納得感を持って刹那的な娯楽に走り出したというより、自分の気持ちをコントロールできないまま、衝動に流されて過ごした時間であるからです。

やる気が出ない時は、自分がなぜその気持ちを感じているのか、気持ちの根源をじっくり見つめてみることに集中します。自分が怒りを感じて冷静さを失っている時も同じです。その瞬間は、大変興味深いものです。自分をよく知るということはすなわち自分を強くすることに他ならないからです。

2. 言葉を大事にする

口で言葉に出すことで自分の気持ちを意識的に上げたり、あるいは無意識に下げたりしてしまうことは、言わずと知れたことですね。口に出すことでやる気が出ます。これだけ当たり前のことですが、いざというときに実践している人はどれくらいいるのでしょうか。

納得感を生み出すためには、「自分はあえて〜する」「自分は〜することを選択する」という言葉を自分で付け加えます。また、自分が怠けそうだと思った1日の始めには、「今日は〜を達成する」と鏡の自分に言い聞かせるだけで、生産性が大きく異なります。

3. 事前の計画立て/事前の到達目標決め

これについては、以前の記事で詳しく書いたのでご覧いただければ幸いです。

4. 人と環境の力をうまく借りる

環境とは、多数の人間によって構築されるものですから、実質的に人の力と環境の力は、借りる人間の力が一人であるか多数であるかの違いに過ぎません。

人の力を借りるとは、なにも、自分の尊敬する人や自分を鼓舞してくれる人に限らないと考えています。身の回りで一生懸命に何かに取り組んでいる人を見かけたとき、その人を鼓舞することも、また自分自身を鼓舞することに繋がります。エネルギーは人から受動的にもらうものに限らず(つまり受け渡しや分け合いっこではない)、人と人の繋がりの中で生み出すことができます。

効率的に結果を出そうとするとき、余計な人付き合いを避け、人との距離を保つことも必要だと考えますが、適度に他人の観察と応援を近くに維持することで、モチベーションを保つことも大切だと思います。

5. 行動とやる気の相乗効果を利用する

行動し始めるとやる気がついてくる原則です。心理学では、作業興奮と言われているものだそうです。やる気が出ないのは「やらない」からだ、というのは最もな意見ですね。

「0」と「0.0001」の違いを強く意識します。今日、英単語を100個覚えなければいけないというのならば、せめて5分で、10個だけでも覚えてみてしまう。すると途中までやったことは終わらせたくなってくるのが人情です。

私も大学受験時代に意識していたことは「0を毎日から無くす」ということです。数学を勉強しない日や、英語を勉強しない日を作らず、毎日1分でもいいから取り組み、「習慣」を維持することにこだわるのは、重要だと考えます。

2020/7/11 追記:
こちらは編集時点から2年以上前の記事ですが,作業興奮という用語について誤解があったことに気付き,以下の記事で訂正しておりますのでご覧ください.

6. 良いスタートを切ろう

意識的に好循環をつくりだすことです。1日のはじめの段階、つまり午前中などにある程度仕事を片付けてしまえば、「今日は生産的な1日である」という考えを、自分への自信と共に、潜在意識へ植え付けることができるので、大変強力です。

このためには、例えば朝5時〜7時には必ず自分の仕事に取り組む、などの習慣を身につけておけば、毎日が生産的にうまく回りやすくなります。

7. まとめ

実はこの記事も究極の自戒を込めて書いたものです。この記事を書くのに至ったのは、今日をあまりに非生産的に過ごしてしまった反省が原因です。

しかしながら、ときにこうした自律の概念を忘れて、「意識的」にだらけた時間を過ごすことも、脳のリフレッシュやリセットには大変役立つと言われています。

私も、1日の終わりが近づくにつれて、「このままではいけない」という意識を持って追い込みをきかせることができました。たまにはこういうのもいいかもしれませんが、いずれにせよ普段「自律」した生活を送っているからこそ、「あえてダラダラする」ことが効果的だということです。「あえて〜する」というのがやっぱり出てきましたね。やっぱり何事も、納得感を持ちつつ行動できるのが大切ですね。


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