日本型雇用とリカレント教育
第4次産業革命による急激な産業構造の変化が起き、本来、“経験豊富”であるはずの社会人も勉強しなければ「次世代の子ども」にも劣る存在に落ちてしまう時代。
人が100年、“健康に”生きる時代が到来する。
人生100年時代、「教育を受ける」「仕事をする」「引退する」という従来の3つの人生ステージを送るモデルは通用しなくなる。
政府の打開策
①リカレント教育(仕事と学びが循環すること)の推進
②リカレント教育を可能にする「柔軟な働き方」の実現を目指す
日本のサラリーマンは先進国一学んでいない。
25歳以上の社会人が短期高等教育機関へ入学する割合はOECD諸国中で最下位。
1位 スウェーデン 54.2%
2位 ニュージーランド 53.7%
3位 ドイツ 46.3%
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最下位 日本 4.6%
(OECD平均 37.4%)
30歳以上の「修士」課程への入学者の割合も、3.2%と低く、トップのイスラエルの53%とは大きな開きがあります。
なぜ、日本のビジネスマンは勉強しないのか?
ただ単純に、日本の会社員のやる気のなさのせいだと考えて良いのだろうか?
むしろ、サラリーマン一人ひとりの意識の問題とは言えないのではないだろうか。そこには、日本社会を取り巻く複雑な環境があるからである。
【リカレント教育に対しての日本の問題点】
・新卒一括採用、年功序列、終身雇用という「日本型雇用システム」において、社会人は勉強しても、報酬や待遇という形でその見返りが期待しにくい。
・日本の会社は今だに、社外で活動する余裕があるなら働けという圧力がある。
・日本の社会人向けの教育機関や、リカレント教育を推進するためのインフラが他の先進国に比べて充実していない。
・日本では、仕事と学習が循環する仕組みそのものが乏しい。
このようなことから考えると、日本のサラリーマンは学びたくても学べない環境にあるとも言えます。
日本社会には同調圧力の強さを日常的に感じます。それをすぐに打破するのは難しいかもしれない。しかし、徐々に時代が転換されていき、リカレント教育のような社会システムが構築された時、その上に乗れるのは、今から準備した人だけでしょう。ですから、将来を見据えて、日々、黙々と備える行動をすることが大切なのではないでしょうか。
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