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#537 量感と単位

2024.2.29.
4年に1度しか歳を取らない方、お誕生日おめでとうございます。


少し前に鉄腕DASHで、明治公園の土づくりをする企画があった。土を中性にしなきゃいけないとかで、近隣のお店を回って廃棄するレモンの搾りかすを集めて、乾燥させて配合して土に混ぜるようだ。

その企画の時に、出演していた若手男性アイドルが電子ばかりに乾燥したレモンを乗せながら、
「2gって、0.2ってことですよね?」
と言っていて驚いた。

2gは、2だよ!

番組を見ながら、本当に、数の概念を知ることや量感を養うことって大事だなあと考えさせられた。


★量感を意識した声かけ

計器を使わずにある量の大きさの見当をつけたり,ある単位で示された量が実際の物でどれくらいの大きさになるかの見当をつけたりするための,およその感覚を量感といいます。

啓林館HPより

勤務校に、算数の研究をしてこられた先生がいる。そのクラスには、先生を模したキャラクターにマグネットをつけた掲示物がある。授業の時々で登場させているのかもしれない。
驚くべきはそのキャラクター(おでこだったか胴体の部分だったか)に大きく「量感」と書かれていたこと。さすが算数を専門にしてきた先生!とびっくり。

校長先生だよりにも、その先生の指導が取り上げられていたことがあった。
給食でご飯のおかわりについて子供たちに知らせるとき、「しゃもじ5杯分くらい残っているよ」と伝えていたそうだ。

長さ・重さ・かさ・広さ・速さ・時間…その概念を教えるときには、手で表す・実際に体感する・身近なものに例えるなど、いろんな方法で子供たちがイメージできるようにしてあげたい。…自分もなかなかできていなかったけど。

・私の靴のサイズは20cmだから、足5つ分で1mになるんだな。

・1円玉の重さが1gなのか。じゃあ3gって結構軽いな。

・教室の広さって何㎡くらいなんだろう?

こういうことを、いろいろとね。

生活の中でももちろん切っても切り離せない。街中を走る車の速度とか、料理するときの大さじ1杯の量とか、エレベーターの重量制限とか。
そんなものを意識させるような声かけ、気付いたときにしていきたいものだ。

ちなみに、塾講師時代に勝手に「この角度何度でしょうクイズ」をやっていたのも、量感かな?


★単位の学習(6年算数)

みんな結構苦戦するけれど、「そうだったんだ!」と新たな発見をする子が多い印象なのが、6年生の量の単位の単元。これまで出てきた単位たちについて扱う。

…………………………

ミリメートルは、mmと書くけれど、最初のmと次のmでは意味が違うよ。
最初のm(ミリ)は、「1/1000倍の」という意味。
次のm(メートル)は、「長さだよ」という意味。
だから合わせて「1/1000倍の長さだよ」ってことで。

cmは「1/100倍の長さだよ」で、
kgは「1000倍の重さだよ」で、
dLは「1/10倍のかさだよ」ってことだよ。
ちなみにただのmは「基本の長さだよ」かな。

…………………………

ここを、へえ〜と思ってくれる子が多い。意味が分かると、「デシメートルもあるの?」という質問が出てきたり、身の回りで時々聞くナノとかマイクロとか、メガとかギガとかも、最初の「〜倍の」に使われる仲間だと気付いたりする。

(ちなみに面積㎡と体積㎥は、長さをもとにした単位なので、「〜倍の」が二乗三乗されるのは要注意。)



量感も単位の仕組みも、新しい世界を見えるようにしてくれるメガネみたい。

小4姪っ子、単位換算が超苦手とのことなので、ちょいちょいメガネをかけさせてあげようと思います!



#教員エッセイ
#算数
#量感
#単位の表し方
#大谷翔平結婚に打撃を受けながら書いた記事です

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