【AI生成】 血の海を泳ぐ青年

 戦争が終結したあと、地球は血の海で満たされ、その赤い波が絶え間なく押し寄せていた。美しい空や雨も赤く染まり、下に広がる大地をも汚染していた。

 ただひとり、戦争の惨禍から逃れた青年は、血の海に囲まれた小さな孤島に取り残されていた。唯一、彼にできることは、血の海の中で一心不乱に泳ぎつづけるのみ。今日も青年は安全に過ごせる場所を求めて、ひたすら血の海を泳いだ。

 今、海も空も雨も憎しみが生んだ色に染まっていたが、かつては青い色をしていたらしい。その青は、たくさんの命を優しく穏やかに包みこみ守る愛の色だという。

「ああ、きれいな海で泳いだり、晴れた空をながめたり、時どき子供みたいに、雨に打たれて遊んだりしたかったな」

 星の見えない夜、赤い海が赤い月に照らされ揺れるのを見て、青年はひとり孤独につぶやくのだった。

おわり

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