22歳、学生最後の夏を南伊豆で過ごして、今思うこと【ローカル×ローカル】
こんにちは!
2023年度ローカル×ローカル(以下、L2)学生インターン1期生のリナです!
南伊豆での1か月間のインターンを終え、私はいま、兵庫県にある実家のリビングでこのnoteと向き合っています。
↓ L2学生インターンについてはこちらでまとめています(よかったらぜひ!)
「なんで私はいま南伊豆にいないんだろう…?」
そう思ってしまうくらい、南伊豆での1か月間は楽しく、すっかり南伊豆のトリコになってしまいました。
南伊豆に行く前は「1か月間って長いな~」と思っていたのに、いざ過ごしてみると本当にあっという間で…。
それは、南伊豆での生活が自分にとって心地よくて、刺激的だったから。
「心地がよいこと」と「刺激があること」は、相反しているけれど、南伊豆にはこの両方がありました。
私がこの1か月でやってきたことを振り返ると…
ゲストハウス業務、編集学校(きく・かくワークショップ)、南伊豆に住む方々やオーナーであるイッテツさんのお知り合いとの交流、L2のUX改善(お客様がより気持ちよく過ごせるための施策づくり)などなど…
とにかくいろんなことを経験させていただきました。
今回は南伊豆で出会った”人”との交流を通して、1か月間で私が気づいたことや、心が動いたこと、これからどうしていきたいかを書き残そうと思います。
"正解"よりも"楽しい"を求める
本題に入る前に、少しだけ、過去を整理させてください。
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「幸せ」ってなんだろう?
就職活動をしていたとき、ずっと考えていました。
「どんな仕事環境であれば、自分は幸せになれるのか?」
「どの企業に入社することが、自分にとってベストな選択なのか?」
今振り返ると、本当に受け身だなと感じる。
自分が幸せになれる環境に身を置いて、他者(社会)から幸せを授かろうとしていました。
生意気かもしれないけど、こんなの、私のポリシーには合っていないのに。
就職活動を進めていくうちに、自分に対する違和感と、社会に対する違和感が大きくなっていった。
「どうして私は、面接官に気に入られようと顔色をうかがってているんだろう」
「自分に向いていることって、結局何なんだろう」
「なんでみんな、仕事を楽しむことを端(はな)から諦めてるんだろう」
…
なんだか、このまま就職活動を進めていても自分が幸せになる未来が見えなくて。
視野を広げて考えたときに、「若いうちにもっといろんなことを経験したい」と思っていることに気づきました。
そのときにパッと思い浮かんだことが、海外に長期滞在すること。
「やるなら今しかないかも」
悩んで悩んでとことん悩みまくった結果、就職せずにオーストラリアでワーホリすることを選択しました。
とはいっても、悩みがすっかりなくなったわけではなくて。
とりあえず舵を切ったものの、目的地は見当たらない。
オーストラリアで1年過ごしたあと、帰国してどこかの企業に入社するのか、自分で事業を起こすのか、学び直しをするのか、オーストラリアで生きていくのか、はたまた違う国に行くのか…
選択肢が無限に広がっている状況にワクワクしながらも、不安が付きまとっていました。
特に、日本に帰ってもう一度就職活動をするとなると、既卒の自分にはハンデがあるだろうなと。
そんな不安を抱いたまま、私は南伊豆に来たわけですが、南伊豆は私の背中を優しく押してくれました。
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「オーストラリアに行くのは楽しみなんですけど、帰国後が不安なんですよね。就職できるのかとか…」
私が、人と異なる選択をしたことに対して不安があると相談するたびに、南伊豆で出会った方々は私の選択を肯定してくれた。
「オーストラリア?めっちゃいいじゃん!何とかなるって」
「若いうちに、やりたいことはやった方がいいよ」
「楽しければいいじゃん」 など
もし、これらの言葉が、仕事はただの”シゴト”だと割り切って働いているサラリーマンや、何となく就活をして何となく就職することにした同級生から発せられていたら、「なんて無責任なことを言うんだろう」とあきれていたと思う。
だけど、南伊豆で出会い、私の背中を押してくれた方々には、説得力がありました。
例えば、
L2の近くで飲食店を営んでいる誠さん。
現在はお店を一時休業していて、古民家DIYに取り組んでいる。
他にも、オリジナルハーブティーを開発していたり、最近ではSUPを始めていたり…とても自由な人。
南伊豆に1か月間滞在していた時にお世話になったカズさん。
カズさんは、子どもたちに海遊びや川遊びの楽しさを教えている。
それだけではなく、麻婆豆腐を作っていたり、主夫をしていたり…自分にとって心地よい生活を築いている人。
フリーランスで大工をしている青ちゃん。
青ちゃんは、家族と過ごす時間をとても大切にしていて、「週3日くらいで働きたい」と話していた。
この夏は2週間休みをとって岩手に帰り、おばあちゃんに孫の顔を見せるそう(青ちゃんの子どもからしたら”ひいおばあちゃん”!すごい!)。
自分の"こうなりたい"を、着実に叶えている人。
それぞれにこれまでの人生のお話を聞かせていただきましたが、決して平坦な道を歩んできてはいませんでした。
それでも今、なんとかなっているし、やりたいことをやっているし、楽しんでいる。
南伊豆には、3人以外にも、そんな方が多くいらっしゃいました。
だから、南伊豆で出会った方々からいただいた言葉は、私の心をとても軽くし、不安を吹き飛ばしてくれたのです。
今は、とにかく自分の「楽しそう!」という直感に従って、一度きりの人生を妥協せずに生きていきたいと、前向きに考えています。
私=ローカルメディア
インターン期間、L2のオーナーであり編集者のイッテツさんが私たちに「編集講座」を開いてくれました。
そこでは編集者の藤本智士さんの言葉を引用しながら、ローカルメディアの発信について学んでいきます。
そのなかで何度も出てきたのが、「広義な編集」ということば。
この「広義な編集」は、南伊豆に1か月間滞在していた私にとってのキーワードだったと感じています。
【広義な編集とは】
メディアと聞くと、テレビや新聞、ラジオなどが思い浮かびませんか?
私はそうでした。
だけど、メディアは実はそれだけではなくて。
つまり、”私”自身もメディアなのだと。
メディアである私が起こした行動や、発した言葉が「編集」と捉えられるのだと。
最初この話を聞いたとき、正直私はピンと来ていませんでした。
言っていることは理解できるけど、そんな風に考えて生きてこなかったから。
私=ローカルメディアという考えを念頭に置いて、1か月間南伊豆で過ごしたことで、人の行動一つひとつが発信になるのだと、身を持って実感しました。
例えば、私たち1期生による卒業パーティー。
私自身がローカルメディアだと、このとき強く感じました。
来てほしい人たちに告知文を送り、自分たちで主催し、おもてなしをするパーティー。
(いろんなことを考慮した結果、来てほしくても誘えなかった方たちがたくさんいました。それだけは心残り…。)
正直、みんなが楽しんでくれるかという不安や、うまく進めていけるかという心配が多く、パーティーを始める直前までナーバスになっていました。
でも、想像以上にパーティーが盛り上がって、みんな楽しそうに過ごしてくれて。
「楽しかったよ!」「感動したよ!」っていう言葉が本当に嬉しくて。
主催者である私たち学生インターン1期生がただ頑張っただけではなく、参加してくれたみなさんが盛り上げてくれたから、素敵な時間を過ごすことができました。
卒業パーティーは、あらためて南伊豆に住む方々のあたたかさを実感した場であり、私たちが感謝の気持ちを最大限に表すことができたと思います。
ローカルメディアとして、私たちの熱い想いを伝えられたんじゃないかな。
南伊豆で過ごしてみて、今思うこと
南伊豆で1か月間過ごす前と後で大きな心境の変化があったかというと、実はあまり変わっていない気がします。
ただ、オーストラリアから帰国した後の不安はすっかり消えたし、あらためて自分の選択は正解だったと、心から思えるようになりました。
もし、のちのち後悔することになって、絶望の淵に立たされたら、人生の小休憩に、またここに訪れます。
イッテツさんも、地獄に落ちる5歩手前くらいまでだったら手を差し伸ばしてくれると言っていたし!
だから、今オーストラリア関連で心配していることはお金のことだけです(笑)
あともうひとつ、変わったことといえば発信に対する姿勢です。
自分がローカルメディアだという自覚を持てたから、全方位に配慮できる人間になりたいと思いました。
今までの私は、人のことを考えているようで考えていない部分が大きかったと思う。
簡単に言うと、「自分は嫌だから相手も嫌で、自分はいいから相手もいいと思うだろう」という考えが強かったような気がする。
だけど、南伊豆に来て広義な編集やインタビューについて学んで、インターン生のおぼちゃん・りゅうちゃんとL2のUX改善について真剣に話し合って、いろんなバックグラウンドを持つ方々と交流したことで、人はみんな違うってことを身をもって実感した。
だから、朝のエッセイを読む時間で知ったジェーン・スーさんを見習って、誰も置いてけぼりにせず、全方位に気を配れる人間に一歩でも近づこうと思う。
あと、これまではL2の課題としてnoteに投稿してきたけれど、これからは自主的に自分の経験や思いを定期的に書いていきたいなと思っています。
オーストラリア体験記は絶対に書きたいし、より多くの人たちに情報を届けたいと思っているから、それまでに発信力を磨きたいなと。
このnoteを読んでくださったみなさん
これからも、チラ見程度でいいので覗いてくださると嬉しいです。
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最後に
南伊豆のみなさん、大変お世話になりました。
南伊豆で過ごした1か月間は、かけがえのない宝物です。
(日常のほんの一部)
南伊豆の方々から受けとった優しさのバトンを、私も誰かにつなぎたいと思っています。
またここへ帰ってきたときには、少しでも成長した姿で、恩返しさせてください。
1か月間、本当にありがとうございました!
また帰ってきます!
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