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モンハンライズ・サンブレイクで好きなクエスト名3つ言ってみ

じゃあ俺から6つ、言わせてもらう。3つなんかに絞れないほどやっぱりモンハンのクエスト名は素晴らしくセンスがある。特に個人的に下記のこの6つが熱いというクエスト名の特選。


ちなみにおしゃれポイントからくる好きと性癖からくる好きが混同しているがそこは文量から察することが可能であると思う。そして書きたいことから書いていくのでどんどん尻すぼみになっていく。

【悪逆無道】

怨虎竜マガイマガドの狩猟
緊急クエストにて現れる看板モンスターの狩猟クエスト。

「悪逆無道」とは人の道に背いた悪事のことを言う。百竜夜行という災害に乗じ、食欲を満たすため捕食を続ける。そして後述するナルハタタヒメとの関係を加味するに正しくマガイマガドに相応しい言葉である。

そして同じく【悪逆無道】はマガイマガドの狩猟BGMのタイトルでもある。非常に禍々しくかっこいいBGMである。そして、やはり印象的なのは開幕鳴り響く琵琶の音色である。
ライズから登場しハンターたちの度肝を抜いた琵琶法師による登場ムービーに使われている琵琶の音色がマガイマガドの狩猟BGMでも採用されている。モンハンライズを象徴する看板モンスターにふさわしい演出である。そんなBGMのタイトルがそのままクエスト名にもなっているのだ。

マガイマガドに関しては一貫して「悪」というイメージが保たれている。人間にとってもモンスターにとっても益をもたらさない。そして百竜夜行を引き起こしていたナルハタタヒメに対しても、百竜夜行の恩恵を受けていたにも関わらず最後のナルハタタヒメ戦では戦場に乱入し牙を剥く。
本来であれば百竜夜行を利用しているマガイマガドがナルハタタヒメへ敵対する理由はない。だがそこでそういった道理に反いた行動、正しく【悪逆無道】と呼ぶに相応しい行動を取る生態には一貫した悪というかっこよさがある。

実在する四文字熟語を利用しているというのも非常にシンプルにして痺れる演出である。里クエ特有の筆文字も非常に良く似合っている。

筆文字とはこの字体のこと。あまりにかっこいい。

余談であるが同モンスターの狩猟クエストに【幸福の願いには怨念を】なる名前のクエストもある。
こちらは依頼文を読むと非常に胡散臭い依頼となっている。これが本当に幸福への願いとなるのか甚だ疑問になったりマガイマガドの素材がそういった呪術的使用に用いられるということを知れるしやはりかっこいいしでこちらも気に入っているクエスト名である。

【氷狼、月を振り返らず】

氷狼竜ルナガロンの狩猟

一目見てあまりのかっこよさにダウンしたナルハタタヒメみたいにひっくり返ってしまった。

狼男をモチーフとしたルナガロンの討伐に充てられているクエスト名。個人的にはライズ・サンブレイクにて最も好きなクエスト名になる。クエスト写真においてもちゃんと月が背景に写っているのが細かくて好きである。

元来よりこういった創作物において狼とは月に向かって吠える生物であり、そういったイメージの共通認識はかなり多くの人に共有されているであろう。同じように狼男には満月の夜に変身する生物であるという認識があるだろう。昼は人間だが夜は理性なき狼男へ変貌するというのも一般的であろう。
ルナガロンはどうであろう。元々が四足歩行の狼モンスターだ。それが怒り状態になると二足歩行の狼男を彷彿とさせる姿となる。狼とは月に吠える生物であり、狼男とは月を見て変貌する怪物である。それなのになぜ【月を振り返らず】なのか。生態に背いているのではないか? 特殊な個体であるのか? 違うのだ。怒り状態で狼男形態になるということが非常に重要な演出となっている。
怒り状態になる=理性を失うことが二足歩行の狼男形態に移行する条件である。その状態は狼男であって狼ではない。月に吠える狼なのに月を振り返らない理由がここにある。
二足歩行のルナガロンは狼としての理性を失った状態であるからだ。月を見て変貌したら月に吠えるという習性が失われる。
だから【氷狼、月を振り返らず】というタイトルからはただルナガロンがいるというだけでなく、理性を失った、怒ったルナガロンがいるという情報が分かる。故にこうして討伐依頼がきているのだということだ。

一見矛盾したクエスト名に見えて、ルナガロンというモンスターのことを知ればこれがどのようなものなのか一目で分かる。これが素晴らしい。あまりに詩的でかっこいいクエスト名ではないか。また登場ムービーにて書かれているルナガロンの二つ名は【月光賛歌】となっている。どこまでもモチーフに忠実ながらもそれをモンハン世界のモンスターに落とし込んでいる設定の良さと純然たるかっこよさ、これが最高なのだ。

【滾る後宮の権力あらそい】

妃蜘蛛ヤツカダキと熾妃蜘蛛ヤツカダキ亜種の同時狩猟

妃とは簡単に言えば王の妻である。
大型モンスターひしめき燃え盛る火山を権力と陰謀渦巻く宮廷に見立てたクエスト名となっている。そこで妃蜘蛛と熾妃蜘蛛の同時狩猟となる。
宮廷に妻が2人いるから正妻はどちらだという。妻が2人同時にいるからこういうクエスト名になっているのが非常におしゃれで美しい。
ライズは和風テイストなのでこういった日本モチーフとなるものが似合う。こういったところでモンハンライズにおいてかなりのおしゃれポイントを誇るクエスト名である。

【月光染めし紅】

爵銀龍メル・ゼナの狩猟

【朱に染むる夜宴】というメルゼナの狩猟BGMがある。まずそれを覚えておいてほしい。

軽くモチーフの話をする。ライズは和風テイストであったがサンブレイクは西洋、もっと言うのであればゴシックロマンス作品がモチーフとなっている。

メルゼナは代表的なゴシック作品の1つ【吸血鬼ドラキュラ】をモチーフとしたモンスターである。赤い目に鋭い牙、吸血攻撃や突き刺し攻撃などモチーフを彷彿とさせる行動が多い。
同様に血を吸う怪物というモチーフから血を彷彿とさせる赤色に関する言葉が使われている。このクエストもそれに当たる。【月光を染める紅】=メルゼナが降臨することで周囲が朱に染まりそこが夜宴の始まりとなる。
このようにクエスト名とBGM名がリンクしているのだ。この演出が非常におしゃれポイント高く、なおかつかっこいい。メルゼナとの戦いでは赤い霧を出されることが多く、まさに周囲が朱に染まりいく様を見ることもできるしこれは芸術点があまりに高い。
【月光染めし紅】が現れ【朱に染むる夜宴】になる。この流れが素晴らしいのでこれはBGM名との合わせ技に感服というわけだ。

【羅刹激昂、天を衝く】

激昂したラージャンの狩猟

モンハンXXに存在する【怒髪天を貫き何処へ行く】を彷彿とさせるクエスト名となっている。ラージャンというモンスターの性質上飛んだり跳ねたりが多いため天を衝いたりというのはイメージがしやすい。
個人的に前述した【怒髪天を貫き何処へ行く】の方が好きであるがそれはそれとしてこのラージャンというモンスターに対するイメージの一貫性の良さは特筆せざるを得ない。

【それは血となり毒となる】

毒妖鳥プケプケの狩猟

血となり肉となる、という実に日本的な言葉のオマージュとなったクエスト名となっている。口にしても気持ちがいい。
相手がプケプケとなるので負けて捕食されれば血となり毒となるというのも納得というわけだ。こういう既存の言葉をもじったクエスト名がしばしば差し込まれるのがモンハンクエスト名における好きなところである。
過去作に存在した【動くこと、山の如し!】【見るも言うも聞くも申】といったわかりやすい日本文化のオマージュ名らしさがあり、とても良い。

過去作と比べても

個人的にライズ・サンブレイクのクエスト名は好きなのが多かったのでこれだけで作成できた。やはり個人的には【氷狼、月を振り返らず】の圧倒的なかっこよさとセンスの良さが頭一つ抜けて好きである。
【舞うは嵐、奏でるは災禍の調べ】【黒焔盛んにして災異未だ止まず】【恐れみよ、赤き災厄の彗星を】などといったレジェンド級と比べても遜色ないであろう。
作品として和風モチーフが全面に押し出されているので基本的に英語を使用しないクエスト名との相性も良かったように感じる。
サンブレイクからのモンスターも西洋モチーフでありながらいつものモンハンらしさに落とし込まれておりやはりこのあたり揺るがないモンハンブランドの力を感じられる。反面英語名のクエストなどそういった新たな企みがあっても嬉しかったなという思いはある。
だが結果として前者の力によってルナガロンというモンスターのかっこよさが何段階も押し上げられているわけであり、メルゼナもBGM名との合わせ技も生まれているという恩恵がある。なので私はこれはこれで大満足といった次第だ。
サンブレイクの今後の追加アプデ、ひいては新作モンハンに対してもこういったぶちアゲてくる演出に期待していきたい。

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