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かわいくあろうとするかすみんが一番かわいい。笑顔は無敵、だから【無敵級*ビリーバー】

Hey! Girl in the mirror!
とっておきの笑顔で さぁ始めよう
もう絶対めげない 負けないって決めたの
不安も吹き飛ばしてこう
前向いて  I’m a Super Perfect Believer
Let’s go! 無敵級*ビリーバー

無敵級*ビリーバー/中須かすみ

私には何よりも好きな「かわいい」の形がある。
それは、自分は世界で一番かわいくないのではないか? そんな不安を抱えながらも自分が一番かわいいと信じる女の子である。その姿こそが真なるかわいいである。
即ち、これこそが中須かすみという最強かわいい生物の真髄である。

そう、私はかすみんのことが大好きだ。

初めてこの曲のMVを見た時に迸った電流を忘れていない。
なんだこの歌詞は、俺の性癖がそのまま歌になっている。なんなんだこの生物は。これだけが生きる道、そんな確信を持たざるを得なかった。故にアニメを見てどんな生物か知る前から既に彼女のことが好きだった。

そしてついに先日【虹ヶ咲スクールアイドル同好会】のアニメを履修した。私の頬を伝うものを止めることは叶わなかった。
初めてこの曲を聴いた時に感じた性癖センサーは間違っていなかった。やはりかすみんは化け物だった。
なにせ今日こんなにも王道ぶっちぎりの熱くかわいい生物が拝めるとは夢にも思わなかった。そしてアニメ本編を見たからこそ分かった。
【無敵級*ビリーバー】という曲は中須かすみという生物全てをひっくるめた魅力の上に力を奮っている。その力だけが私を狂わせる。

さぁ、始めるぞ。とっておきの笑顔で、な。

笑顔=無敵。それこそが【無敵級*ビリーバー】の真髄

かすみんはかわいい。それは絶対にして不変の事実。だがかすみんだって迷い、悩む時もある。自分はかわいい、それでもいつだって「最高にかわいい」かすみんであろうと苦悩している。
何よりも彼女は知っている。自分の周りは才色兼備のAi ai aiだとか変幻自在のセクシー姉さんに正真正銘のスクールアイドルと虹ヶ咲には多くのかわいいが溢れていることを。そんな中でも自分のかわいいは負けていないと信じている。
だからこそ、周りを見れば不安が湧いてくる。

【キラキラ イルミネーション
まぶしくって あの子みたい】

非常に特徴的なこのフレーズ、特に周囲への劣等感が垣間見える場面として優秀である。ここで言われる【あの子】とはやはりアニメを加味すればせつ菜であろうことは容易に推測できる。
だがここではそれはせつ菜だけではないと推察する。ここでかすみんが言いたいことは特定の誰かに負けている、ということではない。
自分よりもかわいい子は世界にたくさん存在している、と心の中では認めていることではないかというのが私の意見である。
特定の存在に対する確執だけではない、漠然とした不安である。自分以外にも、それぞれが魅力的な存在だと知っているから不安になる。そういったやり場の無い不安である。
神の書籍「素顔のフォトエッセイ」のかすみん編においてもこのような描写は見られる。

だからこそ【無敵級*ビリーバー】は「不特定多数のかわいい誰か」に向けていない。【この世界中でたった一人だけの私】にスポットしているのだ。そんな自分を【もっと好きになってあげたい】なのだ。【もっと】これが重要である。今も好きだから、もっともっと自分を好きになってあげたいと。自分を好きになり続ける努力をしたいという想いがあるのだ。この健気さに胸を打たれずして何に心を震わせる。
そしてちゃんと自分自身に向き合ってあげる、ちゃんと【鏡】を通して自分自身を見る。不安も恐怖も抱えたまま鏡に向かって笑うことを良しとしている。
かすみんは笑顔が自分にとって絶対の武器である、そう認識している。

神の書籍【素顔のフォトエッセイ】はいつだって正しい。「笑顔=無敵」この公式、絶対に忘れるな

その認識は正しい。なんだかんだで笑っているかすみんが一番かわいいからだ。

【とびっきりキュートに笑ってみようよ
自信が湧いてくるでしょ】

だからこそこういった語り口調が実に脳へ染み渡る。いつもの笑顔は積み重ねてきた努力の結晶だからこそ、不安も吹き飛ばすことができる。

これらの努力からくる自信と周囲と比べてしまい生まれる自信のなさは非常に強烈なかすみんを彩る魅力である。
彼女は常にかわいくあろうとしている。周りに負けない為ではない、自分のために。そういった意味でかすみんは王道を往くかわいいの探求者である。
なによりも自分がかわいくありたい。いや、言い換えよう。「かわいい自分」でありたい。これなのである。もっと言うのであれば自分と関わるものも周りもかわいくあって欲しい。そして他者からそんな眩しいかわいいを見出すことができる。これはアニメを見れば非常に良く分かることだ。

かわいくなりたい、という思考は深い部分においてどういった意味があるのか、大きく分けて2つある。今よりもっとかわいくなりたいと願う気持ち、そしてかわいくない自分から変わりたいという気持ち。
かすみんはその両方を兼ね備えている。特定の誰かではなく、みんなにかわいいと思ってもらいたい。そして何よりも自分がかわいいと思える自分でいたいと。

これらは特に【無敵級*ビリーバー】において重要な要素である。根幹と言っても過言ではない。まずタイトルからしてそうなのだから。
自分が一番かわいいと鼓舞して生きているからこそ、不安になる時もある。そんな弱さが見える時、自分で自分を励ませるからかすみんは強いのだ。
そしてこの「励まし方」にこそ【無敵級*ビリーバー】の真意は宿る。

鏡を見て、まっすぐに自分と向き合った上で【とびっきりキュートに笑ってみようよ】からの【自信が湧いてくるでしょ】となるわけなのだ。
これだからかすみんは"強い"。自信がなくなる時だからこそ、俯かない。ちゃんと自分の姿を見て、自分はかわいいと言うことができる。
これにはかすみんが生まれた瞬間からかわいい生物であったという地の力もある。だがそれ以上にやはりそうあろうと努力しているという培ってきたものが大きい。
笑顔のかすみんが一番かわいくあるよう努力しているから、まっすぐに自分と向き合って笑ってみることで自信を得られる。これである。

なぜ【無敵級*ビリーバー】なのか、その理由がここにある。自分のことを信じられるだけの生き方をしているから、挫けそうな時でも自分を信じてみようと言えるわけだ。
そして、自身が「唯一無二」であるとも信じているのだ。「相対的」にかわいい、ではなく「絶対的」にかわいいなのだ。それでも負けを意識してしまう瞬間があるからこそかすみんは愛おしい。これなのだ。
そういった不安が湧いてきてしまう弱い部分もある、それでも自分で自分を信じられるからかすみんだということだ。そういった弱さがあるからこそ光輝く強さの奔流、それこそが【無敵級*ビリーバー】の真髄だ。

一人の少女である中須かすみへのアイドルかすみんから励ましとも取る事ができる。かすみんを虹ヶ咲の最強アイドル足らしめるもの、
それは衣装でもステージでもない、笑顔だ。だから【ほら 笑って】なのだ。
そこにこそアイデンティティは宿る。かすみんの笑顔はただの笑顔ではない、前述の通り無敵のアクセサリーだから。この最強バフアイテムを装備しているかすみんは無敵だ。いつだって鏡に向かって笑ってみればそれが自信になる、笑顔の魔法だ。

【無敵級*ビリーバー】の全編通して描かれる「笑顔」に対する信頼、これに対するバックボーンも実にしっかりしている。これである、力とはこのようなことを言う。
ただ笑うのではない、自分にとって絶対にして無敵のアクセサリーをつけてみようと。そういった確固たる武器がしっかりとあり、それを振りかざしている。キャラ理解の真意、ブレない魅力がここにある。
強さと弱さのコントラストがあまりにもバランス良すぎる。強すぎず、弱すぎない。自分で自分を奮い立たせるという姿はあまりにも応援したくなる。

余談であるが同じくラブライブにおいて【笑顔の魔法】というフレーズを使用している【まほうつかいはじめました!】との対比も非常に美しいポイントである。
あちらは笑顔で周りを元気にするといった意味合いの【笑顔の魔法】であったのに対し、こちらは自分の笑顔で自分に自信を持たせるという意味での【笑顔の魔法】となっている。
矢澤にこという生物の強さの程も伺える。だがやはりこういった人にはその人なりの在り方があるという多様性を見て取れる。「笑顔」ひとつ取っても様々な捉え方があると解釈している虹ヶ咲らしさに着目したいところである。
着眼点、そういった点においてもかすみんの「笑顔=無敵」という構図は確実に風が雨が激しくても思い出すことのできる、僕らを照らす光である。かような繋がりも私は信じている。

1人でも無敵になれるということ

虹ヶ咲のスタンスは基本的に個人主義である。各々に見ているものがあり、目指す先がある。それでも「夢を追う」という共通点のもとにみんなが同じ場所にいて、お互いを支え合う。

だからこそ自分の中の「絶対」に対しては自分で向き合って自分なりの答えを手にする必要がある。虹ヶ咲のスタンス、この部分をやはりこの曲は色濃く持っている。

挫けそうになった自分を励まし、立ち直らせるのは自分。他の誰かの言葉よりも、なによりも自分の笑顔が一番かわいいと信じてあげる。この自己完結、確固たる「自分」を持っているからこそ生まれるもの。それは虹ヶ咲が持つ魅力そのものと通じるものである。

かすみんの世界はやはりかすみんがセンターのかわいいが溢れる☆ワンダーランド☆なのだ。だから自分で自分が絶対だと揺るがない存在でなければならない。そういった面でもこの曲の持つ方向性は非常に虹ヶ咲的であり、それでいてかすみんらしくもある。完璧な存在である。

アニメにおいて【無敵級*ビリーバー】がMV付きで流れなかったのはとても良いことであると感じる。
理由はシンプル、かすみんにはこういった思考を抱いていながらもそれを表に出してほしくないという願望が強い。
【無敵級*ビリーバー】はかすみんに対する圧倒的なキャラ理解と解像度を誇るし、ものすごい火力を有している。だからこそ、かすみんにはこういった面を表に出さず、アイドルとしてはやはり1期2話で流れた【Poppin' Up!】のような爆裂かわいい世界最強を前面に押し出して欲しいと願うばかりである。そんなかすみんが愛おしいというわけだ。

それに【Poppin' Up!】もまたあまりにかすみんという存在に対する解像度が高い。特にこちらはアイドルとして笑顔を届け、世界を救うという点にフォーカスしている。故にアニメ1期の展開としては確実にこちらの方が適切な歌詞であったことは確かだ。こういったところからも虹ヶ咲のキャラ理解への信頼は深まるばかりだ。

うつむいちゃっても (Trying Trying)
そんな時こそね (Keep on smiling)

Poppin' Up!/中須かすみ

この歌詞を見れば【無敵級*ビリーバー】が歌われずとも、その"魂"はここにある。それが分かるであろう。

ほら 笑って

本当に【無敵級*ビリーバー】に関してはあまりにも良すぎる、という想いばかりが無限に溢れてくる。もはや曲も最強であればあのMVの映像も圧巻のかわいさすぎて本当に無敵であり隙がない。

特にラスサビ前にスカートの裾持ってお姫様みたいにするところがあまりにも狂いのエネルギーに満ち満ちている。

こういったさりげない所作、仕草から見えるお姫様へ憧れるような少女らしさこそが人を狂わせる。

本当にかすみんは狂おしい。虹ヶ咲のソロ路線という方向性の恩恵をトップクラスに受けている最強生物である。ソロだからこそ、この魅力は際立っている。そういった部分は確実に存在する。
だからこそ、QU4RTZの時の周りが見える様子も映えるというわけだ。どう転んでもかわいいのだ。

虹ヶ咲はこれからも続いていく。それは即ちかすみんの世界をもっともっと見ていけるということだ。これはあまりにも嬉しい。やはりかすみんは【無敵級*ビリーバー】があるというアドバンテージがあまりにも大きい。
これ一曲でキャラとしての核がしっかりと根付いているからだ、ここの芯がしっかりしているからもはや何をどう足掻いても魅力的になるのだ。

だからこそ、私はもっとかすみんを見ていたい。どんな光を見せてくれるのかあまりに楽しみである。知りたくなるわけだ、君の目が探す虹を。
それを見たい、見ていたいと感じるのは人の性である。見たい、否。言い換えよう。

ますます、目が離せなくない?

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