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カスタマーサポート管理職が産休に入りました【21年振り返りと現在考えていること】

これは、Pepabo CS Advent Calendar 2021 の 17 日目の記事です。

GMOペパボのCS室でマネージャーをしている ram と申します!社歴10年目になりました。
※CS室の組織については、室長のHRブログ記事をご覧ください。
本記事は「2021年は、約10年分の業務の引き継ぎを頑張ったぜ!」っていうことしか書いてないです。CS関係ないです😂

妊娠9ヶ月になりました

タイトルにあるとおり、私は本記事を書いている現在 妊娠9ヶ月を迎え、11月中旬より産休に入っております。
社歴10年目ということもあり、余りまくる有給をドーンと使いまして法定の産休よりも一ヶ月半も早くにお休みに入りました。
産休に入ってすぐ、歩くのが億劫になるほど激しい恥骨・股関節痛に悩まされ、世の中の働く妊娠女性たちを強く尊敬している日々です。

以前書いた記事「30代に突入した会社員が2020年にやりたいこと」にある「様々なライフイベントに備える」の代表例がね。来ましたね。妊娠。
上記の記事を出した頃にはまだ結婚はしておらず、この記事を書いた一ヶ月後に婚約、更に二ヶ月後に結婚したのでした。

2021年に入ってから妊娠が判明し、嬉しいのと同時に「仕事の引き継ぎ、やらないとな…」という思考に包まれました。判明の 1〜2週間後につわりが到来し、まともに働けず、勘のいいメンバーには「もしかしておめでた?」と思われるほど派手に休んでました。

仕事の引き継ぎのこともあるし、派手に休んでるし、早めに言っておかなければ…と、妊娠が判明した早い段階で、業務を巻き取ってもらうであろう上司・同じレイヤーのマネージャー・自部署のリーダー層には妊娠した旨を報告。
まだ流産の可能性も高い段階ではありましたが、その時はその時で迷惑をかけるだろうから、どちらにせよ早い方が楽だな、という考え方で動いておりました。

GMOペパボには「マタニティ休暇(有給)」という制度があります。市区町村から母子手帳をもらい、人事へ証憑を提出して以降、毎月・月5日のお休みをいただくことができます。この制度、とってもありがたかったです!体調不良や妊婦健診時に利用することができます。
(私の場合、母子手帳をもらう前がつわりのピークだったので、つわりの時には通常の有給で耐え忍んでいました。有給はいざという時のために数日は残しておこうな!)

引き継ぎの準備

業務の引き継ぎについては、以下のような手順でおこなっていきました。

  1. 引き継がなければならない業務をスプレッドシートへ洗い出す

  2. 以下を業務ごとに記載
    - 業務の発生頻度・発生時期
    - 職務権限上、管理職のみなのか・リーダー層なのか・誰でもよいのか
    - 誰に引き継ぐのか
    - 作業マニュアルURL

  3. 現時点で作業マニュアルが存在せず、作成の必要があるものは作成

  4. 引き継ぎ先へ打診

  5. 業務レクチャーの日程調整、レクチャー実施
    - 基本的には1業務あたり複数回入れました(作業の難易度・複雑性に応じて回数は変動)
    - レクチャーは、産休に入る3ヶ月前くらいから本格的に開始

マネージャーならではでいうと、職務権限上どうなのか、という観点でしょうか。組織図でいうと、私の所属するCS室は以下のようなかたち。(厳密にいうと現在は少し変更があるのですが、大枠は変わっていないのでそのまま引用)

引用:より良い顧客体験を実現するためのCS室とは。第10回マネージャーコラム

私は以下の「EC group」をまるっと統括しております。他、ホスティングやminneにそれぞれ同じ職務権限を持つマネージャーが1名ずつ。CS室全体を統括する室長が1名いる状況です。
権限上、自部署のリーダー層が巻き取れない業務においては、室長(上司)やマネージャーに引き継いでいただきました。ありがたや…!

洗い出した業務は「来年の予算策定」から「忘年会の調整」まで、大きいことから小さいことまで書き出してみると、確か最終的には60個近くになったんじゃないかな。
管理職歴もそこそこ長くなってきたので、業務を任せることにおいては特に難なくできているように思っていたのですが、それでも抱えてしまっていることは多くあったのだなと痛感しました。

転職経験があれば、自身のやってきたことを洗い出す機会はあったのでしょうが、私の場合は新卒で現在の会社へ入社し、同じ職場でなおかつ同じ職種で約10年も勤めているので、こうして振り返る機会がなかなか無いのでした。よい機会だった。よい機会だったので、徹底的に業務引き継ぎをして、最悪、私が戻ってこなくてもいいくらいにしてやろうじゃないかという勢いで準備に取り掛かったのでした。

引き継ぎで苦労したことと対策

  1. 秘伝のタレ系の業務
    たとえば、請求書の支払い依頼を経理へ申請する、といったような定型的な作業については、ただマニュアルに残せばいい。楽勝。今までCSとして何本マニュアル・FAQの記事を書いてきたと思ってるんだ?あぁん?という勢いで爆速で作成。

    しかし「歴史的な兼ね合いでこう判断してる」とか「社内の組織図全体を知っておかないと判断が難しい」とかそういう系を、何年も継ぎ足しされてきてレシピは一部の人しか知らん、みたいな秘伝のタレ系の業務ってあるあるじゃないですか。無いですか?ありますよね、きっと。要は属人化業務ですね。

    10年も働いてるとそういうのを抱えてしまったりね…するんですよ…よくないって分かっているのにね…。

  2. 前提情報が膨大・複雑な業務
    「Zendesk の年間契約の支払い申請」って聞くと、前項にある「定型的な作業」に含まれるように見えませんか?
    ただ、Zendesk の料金体系の仕組みを知っておかないと、支払い申請の作業が理解できなかったりするのです。(全体像を100%理解する必要性があるのかどうかはさておいて…)

    あらかじめ文章や図を用いて作業マニュアルを作り、レクチャーをしても「伝わってるかな、大丈夫かな」と不安になるものがいくつか。

上記2つの苦労したことへの対策は、以下くらいしかない。

a. 極力、仕組み化する
   - 「仕組み化」といっても大層なものではなく、スプレッドシートで関数組むでもいいしなんでもいい。思考停止状態の人でも入社3日目の人でも何とかなる状態にする。

b. 明文化、明文化、明文化
   - ひたすらに脳内の判断基準を文字に起こす!!!!!!
   - 「どんな作業をしているのか」の内容だけでなく「なぜその作業をしてるのか」も書く。
   - 判断している時の自分の姿を引き継ぎ先のメンバーに見せる
      - MTG や Slack で私がブツブツ言ってるところや、誰かに相談している様子を見てもらうw
   - それでも漏れてしまったものは、引き継ぎ先のメンバーが何とか判断してくれると信じる。みんな大人だし優秀だし大丈夫。

引き継ぎのタイミングではなく、常日頃から心がけておきなさいよっていう話ですよね(自戒)

生きているのではなく生かされている

すべてのことに感謝しよう。
ということなんですよね。

つわりの時期には派手に休み、大量の業務を快く引き継いでいただき、ペパボの方々には感謝しかありません。マタハラと感じる経験を一切せずに産休に入れました。

管理職をしていると、チームメンバーの妊娠・子育てやご介護、自身のご病気等々、さまざまなライフイベントや生活環境について、ダイレクトに耳にしたり向き合ったりすることがあります。

そのたびに出来る限りのことはしてきた10年でありましたが、ついに私もこういう時が来たんだなぁとしみじみしてしまいました。
今回の感謝を忘れずに、復帰したときにはまた支援する側として動けるといいな。

2022年、本厄

まずは目の前の出産と育児に向き合うぞ!
出産は信頼できる産院でのサポートがあるし、現時点では無痛分娩予定なので、そこまで強い不安感は無し。(何があるか分からないから怖いけどね)

育児は夫が育休を取得する予定で、義両親も車で3〜40分圏内なのでサポートしていただける安心感があります。

今のところの不安としては、職場復帰(と本厄)。
「子供が生まれても働いていたい」「新卒で管理職でママでって、ロールモデルとしてとてもキャッチーだし完璧では?!?!」という理想と「マネージャーという役職と育児の両立は可能なのか」という不安があります。理想2個目については完全に下心ですね。男子の「モテたい」と同じレベルだと思う。知らんけど。

特に「子供が生まれても働いていたい」というのは、妊娠する前から、なんなら小学生くらいからずっと思い描いていた将来像でした。

ただ、産休に入る少し前くらいから現在に至るまで、正直、脳内を占めるほとんどのことが、妊娠生活や子育てに関することであり、仕事のことがほぼ含まれてないんですよね。仕事に対するモチベーションの急激な低下が深刻。

「そんなマインドで管理職やる資格あるんか?」という自分Aと「いま必要なのは子育てに関することなわけだし仕方ないじゃん」という自分Bが脳内で戦っており、Bが優勢。そんな状態もありまして、本項冒頭にある不安につながるわけです。

周囲には(管理職はそこまで大勢は思い浮かばないけれど)子育てしながら会社で活躍されている方が大勢いらっしゃいます。うちの会社ならきっと大丈夫!と思う一方で、人それぞれの家庭環境や心のキャパシティがあるので、自分の場合どうなってしまうのか…

とは書きつつ、人生における基本スタンスは「やってみないと分からん」なので、まずは両立が求められる時に自分がどう思うのか、夫や同僚と相談してどう判断するのか。答え合わせは約1〜2年後くらいに。

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