見出し画像

エンドロールに流れてくる名前すべてに嫉妬している

わたしは自分以外のすべての人たちが羨ましい。
わたしにはない才能のすべてを持っている人たちが羨ましくて仕方がない。
美しい映画を観た後にはエンドロールに流れてくる名前すべてに嫉妬している。ぐらっとなるような文章や芸術に出会った時にわたしは感激と同時に妬みで心がいっぱいになってしまう。わたしは美しいものが大好きで心が揺さぶられる体験が生きている証でそれらを生み出す人たちすべてに底なしの愛と敬意を抱いている。自分が表現したくても表現できない技法でそれらを作品にしてしまうその存在にわたしは大きく嫉妬している。

それは決して自分には成し得ないことだと深く深く理解しているからこそ湧き上がってくる感情たちでそれらと戦うことに疲れてしまった。

だってその感情はどうやっても消せないし何しても良くならないしもうそれらをなんとかしようって奮闘すること、もう諦めた。

でもだからこそ同時にそうやって生み出していく人たちの側に居続けたいって思うんだ。世界を変えていく何かや心をグラグラさせる何かが誕生する場に身を置いていたいしそうした人間とつながり続けていたしそんな人たちがもっともっと活躍できて叫べる社会にしたいって思うんだ。

わたしは表現する人間ではないし表現する術もないんだけど表現を誰よりも愛している自信はあるしわたしという存在の一部であることには間違いなくてだからわたしは大きな嫉妬を抱きながらこうした人たちの側で炎を燃やし続けたいんだ。

ただそれだけの夢。

mugiho

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?