転院から1か月。下の叔母のその後。

2021年の11月末に大腿骨を骨折し、手術・入院した下の叔母は、リハビリにも消極的で、退院してもマンションでの一人暮らしは無理だと判断され、3月11日に、さらに3か月をめどに介護施設に転院することになった。
真ん中の叔母が亡くなった約3年前からいとこ（真ん中の叔母の一人娘）に暴言を吐くようになり、その口撃は衰えるどころかますますエスカレート。遠方に住む私は、いとこが病んでしまわないように、電話で話を聞くことしかできない。3月11日に転院した次の日、いとこから電話がかかってきた。

以前のお話のVol.1　①～④＋1

3月11日、転院する日の朝。

それまでお世話になったリハビリ専門病院の看護師さんやスタッフ、これから入所する介護施設のスタッフ、下の叔母の親友Aさんが全員揃い、引継ぎが行われた。いとこはどうしようかその短い時間で考えに考えて、今言っておかなければもっと困ったことになると思い、自分が思っていることを全部吐き出した。

「私は叔母にお世話になったので、最期まで看るつもりでいたけど、ここまで理不尽なことを言われてはその気持ちもなくなってしまった。今日来てくれている友達のAさんに世話をしてもらいたいと叔母が言っているので、そうしてもらってください。手続きなどで必要な時だけ、させていただきます。」と。

介護施設のスタッフたちはかなり慌てていたらしい。
しかし叔母はたいして驚くでもなく「姪はほかにもいますから。」と言った。他の姪とは、私と妹。それにしても、ずっと面倒をみてくれているいとこに対して失礼だろう！その失礼な言動が正気なのか、認知症だからなのかが、今ひとつわからない。

介護施設に下の叔母を引き渡した後、いとこと親友のAさんは下の叔母のマンションへ行き、はじめてじっくりと話をした。Aさんは、下の叔母の後輩で慕っていたから、下の叔母の言うことをすっかり信じていて（いとこ曰く、下の叔母はかなり女優）、ちゃんと確認もせず、申し訳なかったと謝ったそうだ。下の叔母の言葉を鵜呑みにして「もっとちゃんと面倒をみてあげて！」と怒りの電話を以前いとこにしてきたからね。

そして、いとこが県外から通っていることもあり、身の回りで必要な物を届けたりする役目を引き受けてくれたそうだ。それだけでもずいぶん助かる。

4月11日。転院してから1か月が経ち、

いとこから電話がかかってきた。

介護施設では、リハビリの時間数が減ったうえに下の叔母はやる気がなく、ほとんど歩けなくなっているという。介護度は要介護4。6月11日頃には施設を出なくてはいけないのだが、このままではヘルパーさんに来てもらったとしてもマンションでの一人暮らしは無理だろうとのこと。いとこの家の近くの病院へ転院する話も出ているが、マンションにある服などが度々必要で届けなければならず、他県となればかえって大変。何より、いとこの気持ちが失せている。

それに、あれだけエラソーに、「Aさんに世話してもらうから」と言っておきながら、何もなかったかのように細々とした用事をいとこに頼んでくるという。

いとこには気の毒なことだらけなのだが、なんとかならないのかと思うのがお金のこと。
「私はこの子の母親にたくさんお金を貸してきたから、私が入院費用を払う必要はない。姪が払うべき。」という、え～～～～な屁理屈。真ん中の叔母は人からお金を簡単に借りるような人じゃない、と私も思うし、いとこもそんな話聞いたことがないという。今となっては確かめようがない。

しかし、下の叔母は思い込んでいて（わかってて嘘を言ってるのかもしれない）まったく引き下がらない。仕方ないからいとこが立て替えたのだが、今度は下の叔母は、自分が払ったと思っている。何とも都合のいい話。救急車を呼んだ費用、手術代、入院費など60万は超えている。

立て替えた時はまさかこんなことになるとは思っていないから、領収証は下の叔母の名前だし、いろいろ調べてもらっているけど、立て替えたと証明する方法がない。下の叔母が払うと言わない限り、お金は戻ってこないのだ。

また、諸々の手続きは身内にしかできないのに、任せてくれないのもいとこのストレスになっている。少しでも治療や介護の費用を抑えようと東奔西走しているのに、手続きに必要な通帳を渡さなかったり、自分のマンションには泊まるなと言ったり。いとこの気持ちが失せるのもわかる。費用がかさめば、たちまちいとこに降りかかってくるわけだし。

まだ連絡はないだろうとは言っていたが、私は何かあった時の2番目の連絡先になっている。6月に入って次の身の振り方をどうするのか。このままでは歩けるようになるとは思えず、下の叔母は自分で自分を苦しい立場に追い込んでいる。セルフネグレクト。

いとこは最期まで看るつもりでいたし、私も何かあればサポートするつもりでいたのに。可愛くない人からはどんどん人が離れていく・・・。