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天職とは何か?そしてその出会い方とは?

頑張らなければ天職には出会えない…。

その思いを胸に自分にとっての天職を見つけるため、さまざまな分野にチャレンジし、学び、必死になってこられた方がいた。

しかしいずれも長くは続かず、時に体も壊すほど。頑張っているのとはうらはらに天職には未だ巡り会えない。疲れも伴ったため、半ば諦めて現在は介護職につきそれなりに楽しく働いている。

しかし心の片隅には天職を今だ求める自分がいる。
何かしなければ…とどこかで焦る自分がいる。

「天職」っていったい何なのか?この心の囚われから抜け出すためのヒントとは?
タロットと共に考えてみる。


天職ってなんだろう

この悩みに答えるにあたり、そもそも天職とはなんなのか調べてみた。

天職とは

天から授かった職業。またその人の天性に最もあった職業。

Weblio国語辞典

ライフワークとも言われている。
その人が生まれながらに持っている気質、性質にみあった仕事であり、生涯の仕事として人生を捧げたテーマのこととある。

"天から授かった"というのはともかくとして、
"天性に最もあった職業"というのはわかる。


そして私が個人的に持つ天職についてのイメージとは

  • 息を吸うようにできる

  • 寝食を忘れて没頭してしまう

  • お金にならないこともある

こんな感じ。
誰に頼まれようと頼まれなかろうと、自分がとにかく好きでやりたくてやってしまう。そこに苦しみや辛さはない。

先ほどの"天性に最もあった職業"というものに近いのかな。

趣味と仕事の境界線がないような
そんな感じだ。

ここを踏まえた上で上記の天職に関して悩む方に
タロットカードを一枚だしてみる。



タロット0.愚者が語ること

「天職」っていったい何なのか?天職を求めてしまうこの心の囚われから抜け出すためのヒントとは?
この質問に対して出たカードとは


THE FOOL(0.愚者)


旅するわりにはわずかな荷物。服は軽装。そしてボロボロ。手には白いバラ。立っているそこは崖っぷち。

その名の通り、愚か者。
愚か者のこの人物は社会のルールに従わない。世間の価値観にも興味がない。
一般的な価値基準に沿って向上することに興味がない。

よって社会のルールや世間の常識の枠の中の人物からすると完全にアウトローでありバカでしかない。


このカードが「天職」とどう結びつくのか。


まずこのご相談者さんは冒頭でも書いたように
「天職とは頑張らなければ出会えないもの」
だと思っている。

さまざまな分野にトライし学びを得、体を壊すほど必死になって探してこられた。確かに自分の好きなこと、やりたいことが何かを見つけるためにはいろんなことをやってみる必要はある。何が好きで何が好きではないか。それは体験せねばわからないから。

そんな風にチャレンジやトライをする必要はあるけれど、頑張らなければ出会えないものではないと思うのだ。

悲壮感を伴って出会うものではないと思う。
頑張らなければ出会えないということこそ、もうこの方の思い込みであり囚われではないだろうか。

だから0.愚者が出た。
愚者の世界観、つまり愚者の目を通し
「バカんなって考えてみろよ?」
そう言ってるのだ。

⚪︎⚪︎するためには▲▲するべき
××するには■■せねばならない


この思い込みや思考の枠をとっぱらって考える必要があるということだ。



「職」で探すからややこしくなる


「天職」に対して一番必要な条件とは、自分がその仕事を心から「好き」であることだと私は思っている。

そしてそもそも職業として探すことに無理があると思っている。

私がいろんな方を見てきた経験上、天職に就いてその道で輝いていると私が感じるどの人も、最初からその職業を探し当てて就いたわけではないと思う。
もちろん全員に当てはまることではないのだろうけれど。

でもそんな中ほぼ全ての方に共通すると私が思っていることは
好きが高じて仕事になった
ということだ。


ぬり絵が好きで色鉛筆にこだわりとことんぬり絵を楽しむ
コーヒーが好きで豆や器にこだわりとことんコーヒーの世界を楽しむ
本が好きでいろんなジャンルをとことん読みたおす
ネイルが好きで色やデザインを研究しとことん追求する
ラーメンが好きでいろんな場所に食べに行き味わい記録する


いろんな「好き」やパターンがあるけれど、誰もが皆自分の「好き」を純粋に好きでいる。
そして「好き」を極めていったその先に、なんか知らん道が拓けて行く。つまり「職」になったり「仕事」になったりする。対価が発生したりする。

そうやって純粋な「好き」に対して対価が発生し続けていくものが「天職」と呼ばれるものなのではないかと思うのだ。

職や仕事になるその内容は
こんなことが仕事になるの?お金になるの?
ということであったりする。
自分にとっての「好き」って、当人的には「くだらない」とか「しょーもない」と思っていることが多い。

けれど自分にとっての「くだらない」ことは他人にとっての「スゴい!」ことであったりする。なので対価が発生したりするのだ。

なので先に職業として探すことに無理があると書いたのはそういった理由のため。自分ではなかなか気づきにくいからだ。


なので、「天職を探す」という概念はいったん置いておいて
まずは「好きなこと」「やりたいこと」「趣味」を見つける。または思い出す。でいいんじゃないかなぁと思う。
いきなり「仕事」になる「好き」を探そうとするからわけがわからなくなる。

あなたの言っている天職は天職ではなくおそらく「適職」なのだ。

あともうひとつ忘れてはならないのが、「好き」を極めたことが必ずしも「職」になったり「対価」が発生するわけではないということだ。

職になったり対価が発生しないということはもちろんのこと、たとえ職になったとしても多くを稼ぐことができない場合が圧倒的に多い。

けれど多くの人は「天職」というものを最初から仕事として捉えるからややこしくなる。先にも書いたように天職とは純粋に「好き」を貫いたその先に出会える何かであるのに、最初から天職を職という既存のカテゴリーから探そうとする。

だからややこしくなり、混乱して泥沼に落ちてゆくのだ。


そもそも「天職」という言葉に疑問がある。
同類のワードとして「使命」というのもそうだ。

天職とか使命とか、天から与えられただの神様からの指令だのとたいそうなことを連想してしまうような文字や言葉を使わないでほしいと思う。

何か特別な才能や技術を与えられていて、さらにそれを活用してお金を稼げている者であることを連想させる。
「好き」と「職」が最初から完全にごっちゃになる。

純粋に「好きなこと」というものに「職」という文字は必要なのだろうか。
「好き」を極めていればいつかどこかで「職」に繋がることは必ずある。もちろんある。何がどんなきっかけでどんな風に展開していくのかは誰にもわからない。
それはわかる。

けれどそれを最初から一緒くたにするようなワードがあるから、多くの人が混乱して迷子になってしまうのだ。

際立った才能がなく稼げないのはなぜなんだろうか…
好きなことで食べていけないのはなんでなんだろうか…

何も取り柄がなく、お金を稼げず自分だけが置いてけぼりを食らっている感じ。
昔の私がまさにこれだったのだ。


だから私は長らく混乱させられてきたこれらのワードが好きじゃない。
天職や使命という言葉に対してこういった考えを持つのも、タロットカードで出たアウトロー的、愚者的な考え方なのかもなと思う。


いったん「好き」と「仕事」は分けて考える


天職というものに対する思い込みや概念を外すことはできた。
そしてその上で天職に出会うためにはどうすればいいか。
この質問に対して私は「好き」と「仕事」をいったん分けてみては?と考える。

天職を仕事として考えるのではなく、好きなこととして考えるのだ。
先にも書いたように「職」という字がついてるから仕事として考えてしまいややこしくなる。けれどそこは惑わされないように冷静になって考える。

経済を確保するための仕事と好きなこと(趣味等)を分けるのだ。

もちろん経済のための仕事も自分の好きなジャンルであり、適した分野であるのは第一条件。自分の性質的に合わない環境、畑違いな仕事に就くと、だいたい地獄絵図になるのがオチ。

その点で言うとこの方の場合それに関してはクリアしている。介護職に就き楽しんで働いているということだったから。

あとは「好きなこと」だ。
好きなこと…。大小関係なくそれこそもう片っ端からやってみたらいいと思う。これまで倦厭してきたこともやってみると意外と「好き」に繋がったりもするものだから。
それに意外と「好き」は自分の中で既にあったりもする。

純粋に好きなものを考えると意外とたくさん出てきたりするものだ。ややこしく考えてたから埋もれてしまっていただけで。

こうやってとりあえず二本柱で進めていく。
こっちはこっち、あっちはあっちとちゃんと分けてどちらも楽しくやっていれば、いつか何かに出会う時がくる。

楽しくやってると、「好き」が仕事になるようなこともある。
自分では考えられないようなルートで道が開けて行ったりすることもこの世にはあるのだ。
その時に、あなたが息を吸うように、寝食を忘れ没頭して取り組んでいる「仕事」になった「好き」が天職だ。


可能性は無限大


未来へとたどり着くそのルートは無限大だ。
自分が経験したことや知識だけで
これはこうなる。あれはああなる。
と決めてしまうのはとてももったいないことであり、それこそ思い込みだ。

だから最初から「職」というカテゴリーの中で、天職を探すのは無理な話だし、自分の狭い視野の範囲内で、自分の「好き」はくだらないため、お金や仕事にならないと考えるのは、未来の無限にある可能性の扉を閉めてしまう。

とてももったいない。

なので私がこの方に伝えた大まかなポイントとしては、

  • 天職に対する思い込みを外す

  • 「好きなこと」と「仕事」を分けて考える

  • 過去の前例や経験から学ばない。未来を決めない

  • 楽しく生きる

といったものだ。
0.愚者のカードから話が長くなってしまったけれど
この記事が天職で悩んでいる誰かのお役に立てれば嬉しいです。

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