アクティブ・イマジネーション【1】
詩や創作、明晰夢と体外離脱。これらはアクティブ・イマジネーションだ。
カール・グスタフ・ユングが提言した概念で、無意識(潜在意識)に能動的に意識的に関わり、セルフを調律する方法。
私が哲学や宗教や心理学に興味を持ったのは、このアクティブ・イマジネーションである明晰夢と体外離脱(一部)が子どもの頃、頻繁に起こっていたからだ。意外にそう言う人は多いのではないかと思う。ただし霊感はない。
子どもの頃、二段ベッドの下で寝ていた時に足だけが浮かび上がる。が、本当の足はちゃんと横たわっている。なんとか身体の足と意識の足が合わさると、今度は上半身がずるずると落ち込んで、ベッドの下の床に届く。さながら、ろくろっ首である。身体に戻ると、何かに首を絞められたり撫でられたりする。
不思議と怖くはない。当時も幽霊だとは感じなかった。一度、完全に抜けて家の廊下を漂い、母が物置からモップをだすところを見ていた。ほんの数秒のことだ。
夢はフルカラーは当たり前で、時折明晰夢を見た。明晰夢の時は、ぼやーっとした夢が急に明るく景色も雄大に拡がり、細部まで観察できる。飛びながら、葉の葉脈まで見えるくらいだ。もちろん、夢という意識があるので、何か追いかけられても飛んだり壁抜けをして逃げられる。手のひらにケーキを出して食べたり、わざと高い所から飛び降りたりした。
このことをほとんど他人に話したことはない。昔、母に話したら「気持ち悪い、変にならないでね」と言われたからだ。
変になるのかもしれない、でも変ってなに?それから手当たり次第に精神世界のことについて読んだり調べたりした。すると、宗教も哲学も心理学もそういう次元について語っていた。
次回へつづく(不定期)
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