感想　傷痕のメッセージ 知念 実希人　解剖の結果、父親の胃壁から謎の暗号が見つかるという奇抜なミステリー。後半の怒涛の展開が好み。

冒頭から興味深い展開が提示される。
死んだ父親が病理解剖を希望しているのだ。
解剖すると、父親の胃壁から謎の暗号が見つかる。

それは刑事の桜井に対するメッセージだった。
そして、実は、父は元刑事だったとわかる。

それと同じころ、28年前の連続殺人が再開される。

暗号解読すると・・・

娘で女医の千早が主人公で探偵役、紫織という仲間の女医が助手
そこに桜井刑事が加わり

28年前の真相を、医療知識と謎解きで解き明かすという
知念さんらしいミステリー作品でした。

千早と父の関係は冷えていて
最後の会話はきつい

末期がんの父から「血がつながっているからと言って親子とは言えない」という厳しいひと言を投下されるのだった。

謎解きパートでは、事件を追う千早に対して
紫織は、医療を武器に真相に近づきます。

この二人の関係性が楽しい。

最後のほうが、かなりスピーディですが、次から次へとドミノ倒しみたいに謎が解けていく爽快感がたまらない。

すごく楽しいミステリー作品でした。




2024 10 11

傷痕のメッセージ (角川書店単行本)