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感想 カーテン  アガサ・クリスティー 今読むと、この犯人のやり方はアリなのですが、当時では想像もつかない形なのかと思います。ポアロ最後の事件です。ポアロの死は、ただ、ただ残念です。

犯人を殺害したのが、あの人だったというのに驚きすぎて一瞬言葉を失いました。
ポアロ最後の事件であります。
舞台は、あのスタイルズ荘。ポアロとヘイスティングズにとっては因縁の地です。

そこに連続殺人鬼Xがいるということでした。
そして、あのスタイルズ荘の事件の真相も解き明かされます。

今回、ポアロは部屋に寝たきりなので助手のヘイスティングズが彼の目となり耳となるのですが、彼は正直で純粋ですから直球しか投げられません。だからなのか、あまり展開としては楽しくない。
それをごまかす形で、娘が投入されます。ヘイスティングズも年を取っていて成人の娘がいます。
その娘が、色男で犯人候補の男とキスしていたり、父親や仕事の上司に嘘をつき、外で会おうとか言われている。やきもきし、嫉妬し、ヘイスティングズは相手の男を殺害しようとまでします。未遂ですが・・・・。

将軍、嫉妬にお気をつけあれ。この緑色の目をした怪獣は人の心を食らっては弄ぶのです。


父の感情は嫉妬なのかどうかはわからないが、犯人はこのヘイスティングズの嫉妬心を利用し、この色男を殺させようとしたようなのです。

この連続殺人の犯人の手口は、そういう方法でした。
だから、ポアロはこの連続殺人を止めるべく、あのような方法を取らざるおえなかったのでした。
ミステリーだから、これ以上は説明できませんが、そのラストには衝撃を受けます。

ポアロ最後の事件らしい結末と言えるでしょう。

2024 6 22
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