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感想 ストロベリームーン 芥川 なお 世界の中心で愛を叫ぶの劣化版ではあるが、彼女の日記は泣けるかも。

たくさんの人が泣ける、泣けたと言ってるので
感動欠乏症のひねくれた僕ですから読んだわけです。

確かに、彼女の日記はグッときた。
それだけでも読む価値はあったとは思います。
破壊力は抜群です。

しかし、内容は軽い。
文体はラノベのアオハルものレベル
読んでて恥ずかしくなる

病気ものでは、世界の中心で愛を叫ぶという名作があるが
到底、勝負になれないし
たぶん、意識している。

彼の視線で書くことで、彼女の日記が盛り上がるのですが
そうなると、この稚拙な彼のおバカな感じが物語のベースになるので
バカなカップルのバカ恋物語みたいになってしまう。

例えば、こんな表現

顔ちっちゃ ! 目デッカ !  超可愛い!
それが僕の彼女に対する第一印象だった。


ねぇ、日向君、私、日向くんとデートできてめっちゃ嬉しいんだ。
僕のほうが100倍嬉しいよ
私のほうが1000倍嬉しい
僕のほうが10000倍嬉しい


恥ずかしすぎる。

だから、大人には辛い
バカすぎて
どうにかならなかったのかと思ってしまいます。

読後感は悪くないですよ。
彼女の日記は最強ですからね。
その日記には彼女のとった行動やその時の心情が凝縮されています。
それがわかった瞬間、物語は別次元に飛び立ちます。





2023 5 26



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