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感想 シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱   高殿 円 『シャーロック・ホームズ』シリーズをリスペクトした作品、キャラはいいし面白いがミステリーとしては微妙です。

ホームズをリスペクトしているのはわかる。
現在に時代を移し、設定を女にしたのも面白いが、少しふざけすぎているし、ミステリーとしての質が軽視されているのも問題に感じた。

楽しいのは楽しい。だから、悪くはないが、殺人事件のトリックがあほすぎる。

タイトルは、緋色の憂鬱 だが、血色の毒入りタンポン事件でいいように感じる。
本書には、そのほうがお似合いです。

シャーリーホームズは心臓病で最先端の技術で生かされている。
そこにモリアーティー教授が関与しているのが面白い。モリアーティーの技術で生かされているのだ。

ワトソンのほうも何か軍役をしていた時代があったみたいだ。
次巻以降が楽しみな雰囲気がある。

ハドソン婦人が家政婦として存在するがAIである。自動運転の車を操作したり、遠隔で助手として手助けするのも楽しい。
婦人の夫が一階でレストランをしていて赤毛連合だ。これも笑える。

問題は事件なのです。
ミステリーなので詳しくは語れませんが、ちょっとおバカすぎる。
そこがひっかかりました。

僕には心がない・・・

とホームズは口にする。

それは心のことなのか、それとも臓器としての心臓なのか。
それとも両方なのか。

次巻以降にこの言葉の意味が示されそうです。
うーん、先が気になるがミステリーとしては、もういいかもというレベルではあります。

2024 7 19



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