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感想 ゴースト・テーマパークの奇跡 (角川ホラー文庫)  木犀 あこ あるテーマパークに出る幽霊たちと幽霊担当のスタッフの交流を描いた物語です。

角川ホラー文庫だから、当然、ホラーの怖いやつを期待してました。
しかし、この小説。短編集はまったく怖くなかった。どちらかというと感動とか狙っていく感じです。

あるテーマパークの話しです。土地がいわくつきらしい。幽霊が出る。だから幽霊担当のスタッフがいます。そのスタッフが主人公でした。役職名はゴーストホスピタリティ。

最初のアトラクションで黒い石油みたいなのがかかると客から苦情が出る話しは、雰囲気はあるが怖くないし、幽霊がアトラクションの演出をやってるみたいな感じ。本当にあるゲームをアトラクションにしていて、その中では原油がかかるのですが、このアトラクションでは水です。何か、どうでもいい気がしました。

二つ目の異次元に続く扉の迷宮めいた話しは面白かった。それは完全なる迷宮で、異次元の世界というか、別の世界の同一人物と行動を共にしているという怖さ。結構、ハラハラしますよ。これは面白いと思いました。

死んだ父親、幽霊ですが、子供と会う話し。これは離婚して父と子が離れ離れになってて、約束してたんですね。父親の方は幽霊になって現れるという、ちよっと感動系ですかね。スタッフが助けて会わせます。

彼の仕事への情熱がいいです。

パークの中にいるすべての人に、笑顔になってもらうこと。すごく単純ですが、それが一番優先されるものだと考えているのです


これはゲストだけでなく、幽霊もということです。



2022 3 29



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