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感想 体育館の殺人 青崎有吾 密室殺人事件としては完成度が高いのですが、何かやたらと疲れた。文章が何か空回りしている。

ミステリー作家として評価の高い青崎有吾さんの初期の作品です。
鮎川哲也賞受賞作品。
創元推理文庫。
まず、この二つの踏み絵を踏んでいる状態なら、間違いないかと読んでみました。

悪くない、しかし・・・。

体育館で発生する密室殺人事件です。
探偵役は高校生で学年一の成績、学校に無断で住んでいるという破天荒設定。

「密室 なんて、 破る 方法 は 腐る ほど あり ます よ。 腐り きっ て 土 に 還っ て その 上 に 森 が できる くらい あり ます」


青崎 有吾. 体育館の殺人 (創元推理文庫) (p.131).

「ああ、 死に たい。 幼女 の 集団 に 順番 に ビンタ さ れ て 死に たい……」


青崎 有吾. 体育館の殺人 (創元推理文庫) (p.236).

頭脳明晰、されど変態。
そういうキャラです。
ラノベみたいなキャラ設定です。

この作品、ミステリーとしてはかなり楽しい部類。
しかし、何故かやたらと疲れた。

それは展開のさせかたとか、見せ方とかが、あまり上手くないからだと思いました。
典型的な新人の筆。

名探偵コナンの複雑版アクションなしという印象です。

濡れてない傘、謎の証拠品が鍵になります。

最後にすべての伏線が回収されます。
予想すらしなかった人物が犯人でした。


2024 4 30
++++




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