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感想 近畿地方のある場所について  背筋 近畿地方のある場所の怪奇を探っていたはずなのだが、次から次へと繰り出してくる怪異な話しに引き込まれ、どうやったら繋がるのかと思っていたのですが、着地は少し強引だった印象です。

ホラー小説にはホラー小説の形があるのですが、本作はそういうの無視している感じがしました。
それが本書の魅力だと思います。

写真とか絵とかを使うのは、雨穴さんの変な家もそうでした。
こういうのが流行なのでしょうか?。

柿があるで、こっちおいで・・・と女子を山に誘う怪異。
何で柿なんだとずっと気になっていたらラストに謎解きがあり安心しました。



近畿地方のある場所で起こった怪異事件の数々を調べている人がいて、その情報を探るという形なのですが、話しがぶっ飛んでいます。
話しが団地の怪異に飛んだり、学校の9不思議、新興宗教に、マシロ様と、都市伝説の数珠繋ぎみたいな展開。

これ事実なのかもと思ってしまうくらいのリアルさ。
気がつくと怪異の波に飲み込まれていたという感覚です。

ずっと、この作者、語り手は男性だと思っていたのですが、女性だったというのが驚きでした。
これって結局はチェーンメールみたいなものなのでしょうか?。
発想は貞子のビデオをダビングし他人に見せて自分だけ助かりたいみたいな感じでしょうか。

それも違うのかなと思います。
最後のオチというのか、呪縛の元みたいな話しが、童貞婚活男の不幸な死という結末は、あまりこの物語に相応しくない感じがします。結局は怨念なのか・・・。

伏線回収とか本書にはふさわしくないと思います。
わけわからん小説なんだから、わけわからんラストでいいと思う。

2024 6 8



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