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感想 ロスト・スピーシーズ 下村 敦史  映画みたいでハラハラ・ドキドキで楽しかった。少し、でも、強引のような気もします。

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アマゾンの奥地に生息するという謎の植物を探す製薬会社のチーム
個性的な面々
船で目的地に向かおうとしている時に・・・・


主人公は植物学者です。
謎の植物の採取が目的なのですが・・・

世界に存在する薬の四分の一は、アマゾンの動植物から抽出された成分が元になっています。それでも、まだ、アマゾンの一%の植物も研究されていません

ということは、これからすごい新薬が発見されるのかもしれないということ。
この冒険はすごく意義のあることと思っていたのですが・・・・

船が破壊されてから、主人公の植物博士と病気になった女性がメンバーに放置されるところあたりから冒険色が強くなっていきます。

密林に放置
それ、すなわち死です。
そんなことを平気で何の躊躇もなくやる製薬会社ってないと思う。
この時点でこのリーダーはヤバいと思った。

アマゾンの真ん中に住むゴムの仕事をしている人の村の
いかにもというコミュニティという感じでした。
殺人事件
そして、その村が抱えている過去。

ゴムの村と、そのゴムの木が生えている密林を巡って対立している牧場主の対立もブラジルらしい

古くから存在する法により、住み着いた土地を生産的な目的・・・牧場造成がもっとも手っ取り早い・・・に利用すれば所有権が認められる。だから誰もが森を伐採し、焼き払う


自然保護団体が知ったら怒り狂うような悪法ですね。


ゴムの木のある密林を奪おうとしている敵
そして、チームの本当の目的

ラストの二人の少女を奪還し
カヌーで川を下り、敵がヘリで追いかけてきて、カヌーが壊れて陸で対決するシーンは
これはハリウッド映画みたいで面白かった。


ブラジルは治安が悪い国です。
でも、これはおかしい。

ファベーラでは、路上にいる妊婦を警官が蹴ることがある。犯罪者の子が犯罪者になり、罪もない人々を殺す・・・と思い込んでいるからだ。汚れた血を絶やしたいのだろう。

そして、このアイデアは面白い

もし世界の誰も知らず、現存している二人のあいだでしか通じない言語が存在するとしたら・・・そう、誰も解読できない暗号となる。

映画を見ているようなハラハラ・ドキドキの展開の連続
多少ご都合主義もありますが、ラストにかなり盛り上がるので良いとしましょう。

2022 10 4
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