感想 営繕かるかや怪異譚その弐 小野 不由美家 にまつわるホラー短編集。リフォームする女が古い道具をずさんに扱い霊の祟られる話しは面白い。
小野さんのホラー小説は安定の面白さがある。
家にまつわる短編ホラー小説です。
最初の芙蓉忌という作品がいい。
古い家には、じめじめした陰気な雰囲気が漂う
そこに元花街というのが加わる
湿度が20%増しになる。
古びた家で孤独な毎日を送る彼の耳に、三味線の音が入ってくる。
料亭である隣家との壁に隙間が空いている、そっと覗いてみる。
すると、そこには着物姿の女性がいたのだ。かつて花街だった一角に建つ町家という舞台設定がとても良い。
魂やどりて も面白かった。
かなり年季の入った長屋を自分勝手にリフォームした女性の話し
夜中に女の不快な声に悩まされる。叫び声だ。寝られない。
隣りの婆さんのせいだとカン違いし怒鳴り込む
しかし、違った
理由は、彼女がリフォームに使っていた古道具を邪険に扱ったことだった。
昔から、古物には魂が宿ると言いますが
かつて誰かの愛着のあった品を、ぞんざいに扱うのは祟られるはずと僕でも思っていまいます。
2024 1 27
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