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映画 ナミヤ雑貨店の奇蹟 とにかく泣ける・・・

号泣してしまった。いい作品です。

現在と33年前の過去が、その日一日だけ繋がる。奇蹟の物語。

過去からの手紙が届き、その店に迷い込んだ盗賊の青年たちが親身になって答えるという話し。ファンタジーテイストがかなり強く、街が何となくALWAYS 三丁目の夕日に似ていた。

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ただ、残念なのは原作小説で僕が一番好きなビートルズ好きの少年の話しが割愛されていることだが、あれは映像にするよりも活字の方が伝わるということなのかな。

魚屋ミュージシャンのエピソードは、火事場のシーンとか、葬式の場面とか、ああいう色んな場面の積み重ねと林 遣都の演技力にあるのかなと思いました。あそこで1つの山があったと思います。あれは切ないエピソードだが、彼の死は歌手となった、あの女の子に受け継がれている。

そして、グリーンリバーさんの相談。娘を中心にして語ることで物語に重さが出ていたと思います。過去をナミヤの爺さんにただ知らせただけでなく、感動をさざ波のように呼び込んだ場面になった。

最後の迷える子羊の女社長。尾野真千子のあの演技力。あれに観客は釘付けにした。そして、怒濤のラストシーン。最後の1つ手前で盗賊の少年たちが出した白紙の手紙に老人が真剣な手紙で返すところで胸がつまる。原作では、社長を解放しに行こうで終わるけど、映画のラストシーンは警察がたくさんいる場所に彼らは戻る。社長に盗んだ物を返し謝罪するのだろうと想像できる。そこがいい。彼らは再生するのだ。そして、魚屋ミュ―ジシャンが残した歌も再生というタイトルだった。

この映画のモチーフ。

それは 再生 だった。

これは1つの仕掛けだったのではと思う。三人の心善き盗賊たちに、何かを教えるため。つまり、彼らの悩みを解決する装置が、この過去と現在を結ぶ空間なのかなと思うのでした。彼ら三人は当然のごとく再生したのです。


2020 11/29




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