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感想 アガサ・クリスティーショートセレクション二重の罪  アガサ・クリスティー さすがミステリーの女王です。短編も切れ味鋭い出来でした。


本書は、理論社の世界ショートセレクションの一冊です。
他に、コナンドイル、ディケンズ、カフカなどがあります。
挿絵は、ヨシタケシンスケさんが担当していて素晴らしい。

このシリーズは、過去の有名作家さんを読むきっかけになる素晴らしい企画だと思います。

本書は、アガサ・クリスティーの短編集です。

アガサ・クリスティーと言えば、コナンドイルと双璧のミステリー作家です。
シャーロックホームズや、ポワロを知らない人はいないでしょう。

個人的に好きなのは、アガサ・クリスティーの生み出した名探偵ミスマープルです。
あののんびりした雰囲気が好きです。
本書は短編集で、そのポワロやミスマープルも登場します。

キレがいい。展開が奇抜、オチが鋭い。
古い作品とは思えないくらいの出来で
今、読んでもまったく問題なく楽しめます。

どれも素晴らしいのですが、とくに表題作の二重の罪 がいい。
ある事件解決のため田舎に向かうバスの中で
細密画を盗まれた現場に遭遇する。
誰が盗んだのか、動機は何か、どうやって盗んだのか

タイトルの 二重の・・・というのが関係してきます。
この難事件を 灰色の脳細胞を有すると言われているポワロが解決します。

完璧なメイドの事件には、ミスマープルが登場
あるメイドを解雇にした後にやってきた完璧なメイド
彼女の失踪と同時に、近所の家々の財宝が盗まれるという謎です。
ラストのオチが秀逸。
マープルは、事件の起こる前から仕掛けを・・・。

ナイチンゲール荘のオチは鳥肌もの
まさかの展開に度肝を抜かれた気分。

さすがアガサ・クリスティーという短編集でした。




2023 9 27



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