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感想 蒼のファンファーレ 古内 一絵 めっちゃ面白い競馬小説。レースの描写の臨場感が素晴らしい。


前にNHKでドラマになっていたのを見ました。
本作は、その風の向こうへ駆け抜けろの続編になります。

本書の魅力は、レース場面の臨場のある熱い描写です。
過去に、トラウマのある世話係の男性が蹄鉄が緩んでいるのに気づき
それを修正するため、声がでなかったのに叫ぶ場面
馬のトラウマの描き方
前のレースで負けたライバル馬との関係性と、その馬主の過去

このレースのために散りばめられたたくさんの伏線を、ここで一気に回収しつつ
レースそのものも魅力的に描いた
それが本作の成功だと感じました。

女性騎手の立場が、どういうものなのかもわかりました。
客寄せパンダとして、アイドルみたいな衣装を着せられ
トーク番組みたいなものに出さされて順位予想させられたり
ちやほやされて
それでいて、女だからという理由で、少しも期待されていない

そんな彼女が、G1に出場し戦う様は勇気づけられます。
恋の三角関係みたいな展開。あれも面白かった。本作は、エンタメとしてかなり楽しめる作品です。


2023 11 26



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