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お金

私が働いている業界では個人事業主がほとんどをしめている。いわばある種、流行りのフリーランスなのだろか。流行りと言ってもパソコンを使うような仕事ではなく肉体労働が主だ。

私はその中で管理者といった立場を担っている。いやさせられている。 

誰もやりたがらないからだ。

この立場になると、上と下との板挟み状態になる。組織の中で勤務経験のある方ならご理解頂けるだろう。それを皆知っているし、最後に心を病むような人間も続出するようなポジションだと思う。

現状に不満がないと言えば嘘になるが、人間関係などはうまくやれているつもりだ。特にここでつまずき病んでしまうパターンがほとんどだ。次に問題があるとするならば給料だろう。こればかりは年齢=昇給のような制度が抜けきっていない社会では文句を言っても仕方ないと思う。

だが、私の働いている職場では職人と呼ばれる人間達がいる。彼らは自身の単価設定を最初に行い働くことを始める。そうつまり自分自身に値段をつけるのだ。

現状、業界の最高単価は2500円に到達するかしないかこれには税別税込みも関係あるが、このぐらいの金額をもらえるようになれば御の字だと思われる。だが年々単価は下がってきているのだ。コロナ禍の影響も少なからずあるだろう。

(昔はもっと貰えた、お前の会社は安い)など文句を多々言われることがある。

知ったことか。

気にいらなければやめればいい。そういうスタンスでいるが私にそこまで言わせた人間は今の所いない。

だがやる事は同じでも違う会社に行けば数百円高いなどはよくある。皆この事を知っているが、居心地の良さや、職場の働き易さなどを最も重視しているように思う。

もちろんより高みを目指し全国津々浦々、最高単価を求め転々としている人達もいる。この思想は嫌いではない。自分を高く買ってくれる場所に行く、当然だと思う。

だが高い金をもらおうが安かろうが、金のない職人がごまんといる。

賭け事、女、酒で金がないのだ。これは私の偏見の考えだがそんなに間違ってはいないと思う。

給料日の次の日から金がなくなるまで出てこない奴もザラにいる。要は皆、未来の事など考えていないのだ。今この瞬間を謳歌している。こう言えば聞こえはいいはずで私の元にも金を貸してくれと言ってくる輩もいる。前に貸して返ってこなかったこともあり、最近は貸すことを頑なに拒絶している。 

断ると (ケチ) など意味のわからない事で罵倒してくる輩もいる。その神経は未だに理解できない。

私自身、博打をしないのが大きいと思う。
タバコ、酒、女は人並みに嗜んでいるが、
金欠の原因はパチンコなどが主だと思う。

負けても負けてもたまに勝った時の喜びが皆忘れられないのだと言うが、ほぼ負けているのに勝ったとは私には理解できない。

そんな話をしてくる奴がたくさんいるが、凄く楽しそうなのだ。そう金欠なのに楽しいのだ。前借りしても何一つ気にしない。
凄く現状を楽しんでいる。

時々私はその光景を羨ましく思う時がある。石橋を叩いて渡る性格の私はそんな金の使い方は出来ない。だが皆、破壊しているように思える。

私にもそんな事ができたならもっと生きやすい世界になるのかもしれない。

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