〜ストーマ閉鎖手術 編⑤〜

余裕ができたので夫や親や友達に返事を書き、
いい時間だったので寝ようとしたら、
こんな時にかぎって、痛みが増す。

なんとか寝るも、痛みで起きたのは
夜中の3時。

まだまだ夜は長い。

朝の5時にやっと痛み止めをもらい
少し寝れた。

痛みが強いとコノヤロウと術後の傷を
チラッと見る。
閉鎖手術をしてストーマを取ったのだから、
腸ちゃんがいない。
ストーマをつけていた所を見ると
ガーゼがしてある。

昨日の夜、衝撃だった。

白いガーゼの下には、指の第1関節ぐらいの
深さの穴があるらしい。
その穴に手を入れて洗わなきゃならない。
腸より衝撃的かもしれない。
これをどう表現したらと考えたら、
この3文字しか出てこなかった。

グロイ

洗ったあとガーゼに白ワセリンをつけ、その穴に
ワセリンが入るように入れる。

洗ってる時はそこまで痛くはないが、
兎にも角にも、目を逸らしたくなるグロさ。

つい弱音を吐きたくなる。
自分でできるかしら...なれるかしら...

いや、誰もやってくれないんだから
慣れるしかない。

でも聞いてないよ...こんなにグロいとは。

私は退院目標日を決めている。
私は手術後の1週間を目標に退院をかんがえていた。

しかし、今日歩いてみてガラガラと目標が崩れ去る音がした。

ストーマ手術の時より、歩くと痛い気がする。

じっとしてるぶんはだいぶ痛みが少なくなってきたが、歩き出すとまるで刃物が常に刺さってるみたいに痛い。
ストーマ手術の時は歩いてても、痛い痛くないと
波が少しはあった。

しかし、今回は常に一定に痛い。
息を吐いて痛みを和らげようと試みるも、
痛いもんは痛い。

またしても、なんとも大きな壁。
毎回思うんだがもう少し、低い壁か壁を乗り越えたら、いい事があるボーナスステージ的な
ものがほしいものだ。

壊しても壊しても
遠くまで壁がたってる気がしてならない。

その中に黄金の壁があったらいいのだが。
壊しがいがありそうだ。
勿論、黄金は貰えるだろ？

痛みでわけわからない事を考えだして
わけわからないが
とりあえず痛みに耐えている。

「午後も歩きましょうね？」
と看護師からいわれた。

勿論と痛みで歪んだ顔で強くうなづいた。

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