オリジナルの「場づくり」を通して、100人に出会ってわかったこと
4ヶ月のヨーロッパ滞在から帰ってきて、自分らしさを仕事にするまで、自分が上がったり下がったりする瞬間をそのままに書いていたのですが、いつの間にかそれも少し前の記憶になってきたような気がするので、ここで一区切りにしようかなぁと。
半年間の間、試行錯誤しながら場づくりをしてみて、わかってきたこと・気づいたことをまとめてみました。
実践をはじめてから生まれてきた「自分との約束」
実は、わたしにとって「ずっとやりたかったけど、やっていないこと」の一つが、場づくりでした。具体的には、主にアートを使った、表現とか対話をテーマにしたワークショップです。
一歩を踏み出したときのお話はこちら。1回目は「雛型を作る」ことだけでせいいっぱいだったけれど、最初にしかないわくわくとか感動がありました。
実際に一度場を開いてみたことで、「意外とできるかも?」と思えたので、「これを続けるうえで、何かひとつマイルストーンがあった方がやる気がでるかも」と思い、目標を一つ立てました。
わたし自身、会社で働いていたときは目的がないとはじめられない人でした。けれど、このときはあえて目的をちょっと横に置いて、前に進むためのマイルストーンを一つだけ置いて、小さく行動しはじめました。
そうして10月から毎月2・3回のペースでイベントを開催し続けたところ、半年後の3月までに累計108名の人に会えたのです。「やればできるんだ…!」って思えたし、わたしにとってはけっこうおっきな感動でした。
ただ「ずっとやりたかったけど、やっていないこと」をやってみただけで、決して「何かを得るため」「何かになるため」にはじめたわけではなかったけれど、そのプロセスとか動きの中でいろんなことが起きてきて、気づけば次の道ができてきていました。
自分が心から望むことなら、必ず受け取ってくれる人がいる
行動しはじめて少しした頃、自分が想像もしていない反響が起こってきたんです。
同じ内容なのにリピート参加してくれる人が出てきたり、「イベントでやったことを家で家族と一緒にやってみた」とか「知り合いにイベント紹介しといたよ!」とか、わたしが見えていないところでもその経験を誰かと分かち合ってくれる人が出てきたのです。
そして、たった数時間のワークショップにもかかわらず、何かが癒されて涙する人が何人も出てきたのです。それくらいみんな毎日一生懸命生きていて、「ただ自分を満たす」という時間がなくなっているのかもなって思いました。
例えば…
就活で悩んでいる子が、「そういう生き方もありなんですね、自分のペースでがんばります。また会いに来ます!」って言ってくれたり、
精神的に病んでしまっていた子が、涙をぽろぽろ流しながら、「今日この場所に来れて本当によかった」って言ってくれたり、
「普段家族でしないような話ができて、息子の本音が聞けました。イベントを通して家族の会話が変わった気がします」とか、
仕事でいっぱいいっぱいだったけれど、家族の愛に気づき直して、「今の会社はもう辞めます」って言って、涙を流してくれる人とか、
自分は学校の先生なんだけど、「こういう自由な表現の場を、わたしも目の前の子どもたちに手渡していこうと思います」とか。
みんなきらきら話してくれるんです。本当にここには書ききれないくらいの物語があって、わたしの方が感動してしまうくらい。そして、その人がこの場所で得たものを、次の誰かにも手渡してくれている感じがしました。
最初の願いは「ただわたしがやりたいと思っていたこと」だったけれど、「あぁ、これはわたしの意志とか願いだけじゃなくて、世界が必要としていることなのかもしれない」ってだんだん思いはじめました。
場づくりをしているのはわたしなのだけど、参加してくれた人が癒されて、自分らしさを取り戻す瞬間に出会えるって、「むしろわたしの方がたくさんギフトをもらっているんじゃないか」って今でも毎回思っています。
実践していく中で、必要な気づきは起きてくる①
上記で書いたのは嬉しい反響なのですが、これは後押しで、もう一つ同時に起きてくるのは「次に進むための課題」みたいなもの。
わたしにとって、イベントをやる上で1番のハードルは集客でした…。
最初は、告知文ひとつUPするのに、3日間くらいウジウジしてたと思います…。「これ見たら周りにどう思われるんだろう?」とか「誰も反応してくれなかったらどうしよう?」とか。めちゃくちゃ怖かった。
本当に本当のわたしにとっての1回目は、ヨーロッパ旅の報告会だったのですが、そのときは一緒にやってくれる人を2人探して、その人たちが絶対に来れる日で設定しました。あと2人いれば5人になるし、5人いればお茶会とか座談会にすればいいやって思っていました。
会場も知り合いのツテで、北欧関連のイベントなら相談に乗るよ、って言ってくれるオーナーさんのカフェにしました。「はじめてなので、利益は出なくていいから、赤字にならないかたちでやらせてください」って言ったら、1ドリンク付き・参加人数ベースの料金で案内してくれました。
結果、予想を超えて16人くらいの人が来てくれて、すっごく楽しい1日になったのです。伝えたいことがあり過ぎて4時間半超えのイベントになってしまったけれど、めちゃくちゃやり切った感がありました。久しぶりにエネルギー使い過ぎて、翌日は起き上がれないくらい消耗していたけれど。
そのうちに、当日は行けなかったけれど話を聞きたいっていう人が出てきて、まさかのオンラインで2回目を開催することになりました。
たぶん、1回目はビギナーズラック的なものもあるし、意外とみんな来てくれるんですよね。むしろ2回目以降の方が集客はしんどかったです、、
開催1週間前なのに1人しか集まってないときも全然ありました。その時点で0だったら中止にする手もあるんだけど、知り合いじゃない1人が申し込んでくれてるなら、断りを入れるのも勇気がいるし、なんとか開催したい。
たぶんそういうときって、自分がやらなきゃいけないことをやってないんですよね。だから勇気を出して、SNSで呼びかけたり、とにかくそのイベントに興味ありそうな人にDMしたりしてました。最終的に1回も中止になってはいないので、本気でやれば意外となんとかなるものだなぁって思っています。
たぶんわたしは、人が集まらないことよりも、「あ、人が集まってないんだ」って周りに思われる方がずっと怖かったんだと思います。でも、そういう気持ちと向き合っていくことが、すごく大切なことだったんですよね。
集客って、最初はその人を応援してくれる人がきて、少しずつ知り合いに広がっていって、だんだんコンテンツで人が来てくれるっていう感じなんだと思います。
段階的に、その人の人望とか、それまでの人脈とか、企画力とかが問われていく一方で、「素直にお願いする」とか「誰かを頼る」とか「自分が自分を受け入れられているかどうか」みたいなものにも向き合わされる。プロセスの中でいろんなことをいろんな角度で総合的に問われていくことだから、苦手な人が多いんじゃないかなって思っています。
今でも一つのイベントを告知するのは、けっこう勇気が必要だし、まだまだわたしは得意とは言えないです。けれど、最近はちょっとずつ自信がついてきて、「これ、めちゃくちゃいいイベントだから、絶対来てほしい!」「来てくれたら、何か持ち帰るものがきっとあるよ!」っていう気持ちが強くなってきたから、前よりはちょっとだけ楽しく告知できるようになってきたかもなって思っています。
実践していく中で、必要な気づきは起きてくる②
それからもう一つはお金の話。
あるとき、すでに起業している女性の人に、何から始めたらいいですか?って聞いたときに、もらった言葉がこれ。
わたしは最初、1ドリンク付きのトークイベントで、たった1,000円をいただくことに躊躇してました。
会社にいるときはもっともらっていたはずなのに、フリーランスとしてお仕事していたときもすんなりもらっていたのに。自分の経験というカタチのないものにお金をもらうことがとっても難しかったんです。
でも、そのうち回を重ねるごとに、少しずつ金額も上げていきました。そのうちに、十分なお客さんが来てくれて、自分が気持ちよくやれる、だいたいの金額が少しずつわかってくるんですよね。結局、どれだけ楽しいこと・いいと思うことであっても、赤字だとやっぱり続けていけない気がします。
あるとき、過去の参加者の方から「イベントの金額上がってませんか?」って聞かれたことがあって。まさにそういうバランスを取ろうとしていた時期だったので、その気持ちをそのまま伝えてみました。
そのときは「わかりました」っていうお返事だけだったのですが、最終的にその人はまたイベントに来てくれて、こんな言葉をくれたのです。
そういう経験を通して、「あぁちゃんと一つひとつ向き合っていれば、ちゃんとわかってくれる人、見守ってくれる人が出てくるんだな」って思ったのでした。
伝えることを怠らないこと。そのままの自分を届けること
ちょうど色々実践しはじめたころ(2023秋)、たまたま見たWANI BOOKOUTの占い(星読みyujiさん)にこんなことが書いてあったんですよね。
同じころ、何人かにも「もっと発信した方がいい」って言われていたこともあって、このときだけは「いま一番書きたいことを書いておかないといけない気がする…!」と思って(こういうところは単純)、素直にそのときの「願い」みたいなものをnoteに書いたのです。
そうしたら、この記事に本当に反応してくれる人が出てきて。「わたしこれできますよ」「今度お話ししましょう」「いつか一緒にやりましょう」「わたしも同じようなこと考えてました」って言ってくれる人が本当に出てきて、めちゃくちゃびっくりしました。
で、先月実際にお2人と会えて、色々お話しさせてもらって、それをきっかけにちょうどプログラムができたのです…。しかも、開催実施時期はこの記事を書いてから、ほぼピッタリ1年後。
今思えば、「わたし、こういうことをやりたいです」「一緒にやってくれませんか?」って言えるまでには、自分の中にも「自信」が必要だった気がして。それはきっとワークショップを少しずつ実践していく中で、「自分でもやれそう」って思えてきていたことと、その場に来てくれた人たちの変容とか応援の言葉があったからこそ、生まれてきた感覚なんだと思います。
不思議なことって、本当に起こるんだなぁーと。
そして、この経験を経て、なんとなく物事の叶え方というか、「叶い方」みたいなことがふんわりわかってくるのです。
もう一つの「自分との約束」は、これから
ちなみに、「ワークショップで100人の人に会う」という目標と、同じときに掲げていたもう一つの目標がこれ。
これは全然できませんでした、、、
わたし発信するのめちゃくちゃ苦手なのですよね…。さらっと軽く出していくこととか、毎日ゆるく続けることができないのです。
「もっと軽く出しちゃえばいいじゃん」って言われるんですけど、それ、わたしにはめっちゃ難しいのです。「力抜いたら?」って言われても、力の抜き方がわからない。ずっと全力で走ってきたから、緩め方がわからないのです…(だから「ぷつっ」て止まることしかできない…)
というわけで、今まさに、この「自分の言葉を届ける」とか「自分の体験を伝える」ということをもう一度トライしていて、「完璧じゃなくてもどんどん出していく」っていうのを実験してみているので、ちょっと今までよりクオリティは落ちるかもしれないけれど、もしよかったら引き続き読んでもらえたら嬉しいです。
最近はまた、新しい伝えたいことがどんどん湧いてきて、なんとなく願いが叶っていくプロセスみたいなものがわかってきたから、これも早く伝えたいなぁ。
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