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終えるつもりの不妊治療

2度の採卵と6回の移植、2年の治療を終え、私は39歳になっていた。
よく、不妊治療は終わり時を見極めるのが難しいというが、
私は漠然と40歳までと考えていたこともあり、
キリよくここで終わりにしようと思った。

不妊治療を続けている方の中には、20回以上も採卵し、
移植なさっている方もいるけれど、
働きながら、行くたびに5,6時間も拘束され、
結果の出ないことに対して、お金を使い続けることが苦痛だった。

不妊治療にかかるお金に関しては、私がすべて負担していた。
生活費などはほぼすべて夫が負担してくれていたし、
自分が原因の治療なので特に不満はなかったが、
とにかく不妊治療はお金がかかる。
採卵、移植では一気に何十万と飛んでいくほか、
通院の度に血液検査、注射、飲み薬など最低で1万はかかる。
そのほかサプリを買ったり、漢方(週に1万)、鍼(1回9,000円)、
さらにはパイナップルがいいらしいと聞けば生のパイナップルを買いに行き、なんてことをしていると、お金はどんどん消えていく。

私は自分で期限を切っていた(つもり)だったので、
その期間内はお金をかけてでも効果のあることをしようと決めていた。
だから日々、不妊治療のための費用はかさんでいった。

母から出産祝いで渡すつもりだったという100万円を先にもらっていたが、それもすっかり使い果たしていた。
働けど働けど、わが暮らし楽にならず。

ということで、夫に治療終了の相談というか報告をすると、
「もう絶対無理って言われてるの?可能性があるなら僕は続けてほしい」と言われた。
「キミはすぐ途中で投げ出そうとする」とも。
マジで?
子どもほしいの?

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