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BUTTER

おはようございます。
ジョイのるーちゃんです。

今日は、
私が読んだ小説「BUTTER」の感想を。

1.食べることの意味

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タイトル:BUTTER
著者:柚木 麻子


この本をひと言で言うならば、


「女と料理は、紙一重」


この本で素晴らしく感じたところは、
主人公が食事をするときの、表現。

ただ食べていると言う事実だけでなく、
口に入れた「それ」が、

どのような味わいがあり、
どんな深さがあり、
口の中に広がるハーモニーが、どんな風に広がっているのか。


この描写を表現する言葉の運びが、私は好き。


また、食に興味がない人が世の中にはいる。
#私の夫もそう

それは、単に「食べる」と言う時間が、
もったいないと思う人もいれば、
食欲以外の「欲」が強い人だっている。

中には、
本当に美味しい料理を食べたことがない、人だっている。

私は、世の中の人は、
ほとんどが後者の理由なんじゃないかって、

この本を読んで思った。


本当に美味しい料理を、私は知っている。
幸い、恵まれた環境で育つことができたから、
母の料理は、料理人かのように、何を作っても美味しいし、
全国の美味しいお店に、
両親に連れて行ってもらうことも、してもらえた。

だから、
贅沢かもしれないけれど、

私は、コンビニやスーパーのお弁当やお惣菜に、
すぐ飽きてしまう。

均一にされた味は、確かにマズくはないけれど、
特別美味しいわけでもない。

食べた食べ物が、自分の血となり、肉となる。
だからか、
その日々が続くと、体が元気に感じなくなるもの。

それは、実家を離れて気づいたことでもあった。
手料理ほど、どんなにマズかったとしても、

体にとっては、最高のご飯になるんだと。
(もちろん、味は美味しい方がいいけどね)

だからこそ、
この本を読んで、
改めて、料理を楽しもうと思えるきっかけになったのは、

間違いない。

そして、
料理を始めるとなると、

まずは、最高に美味しいバターから、
揃えたくなるのも、この本を読んだから。

多分、人生でむちゃくちゃ美味しいバターを、
私は食べたことがない。

2.トロトロした、あの魅力

この本を読みながら、
何で食べたことないんだろうと、考える。

すると、

邪魔していたのは、「ダイエット」だった。

多くの日本人は、
(特に女性ね)

ダイエットを常にしている人の割合の方が多い。
それは、
スレンダーで、お洒落を楽しむには、
デブだとダメだから。

と言う、観念があるから。

これは、日本だけなんだけど、
日本に住んでいる限り、
いろんな人に、自分の見た目を言われる機会が多い。

「最近、太った?」
「何だか、貫禄が出てきたね」
「顔が丸くなってきたような・・・」

正直、これらを言われて気にするのはしょうがない。
女は特に、
人から「綺麗」や、「可愛い」と
思われたい生き物だからね。

だけど、その言葉や、ダイエットに支配されて、
口の中で広がるバターの芳醇な香りと、
お米やパスタに絡む、トロトロのコクを知ることができないのは、
人生を歩いていく中で損している。

本当に美味しいバターの味を知らないな、
だけど、
連れて行ってもらった料亭やレストランで食べた料理は、
どれも、必ずバターのコクや味の深さが必ずあった。

「あー、確かにバターって大事だ」

そのことに気付けたのは、
この本を読んだからこそ、気付けたこと。

バターに関わらず、
自分が使う調味料全部が、そうだと言える。

そして、
このバターを使って振る舞う手料理に、

男の人は、胃袋を掴まれるのだ。


どんな男性も、
「家庭的」な人を求めている。

自分の仕事や夢を応援してくれて、
ヘトヘトにくたびれて帰ってきたマイホームで、
奥さんに話を「うんうん」って聞いてもらいながら、
奥さんの美味しい手料理を頬張る。

その時に、

「あー、結婚してよかったな」

と思う人が多い。

そこで、そう思えない人がいる場合、
今の過程で、その通りに実行されていないから。

それぐらい、
「料理を制するものは、夫も制する」

ほどの、威力を持っているのが料理。
衣食住に関わることが入っているから、
ほとんど生活の一部となってくる。


つまるところ、
女の人は、料理ができた方がいいと思った。
それだけで、
素敵な旦那さんに出会える確立も上がれば、
自分の体も健康的になれるし、
何より、

男の人を内助の功で支えるのは、
いつの時代も、女性だから。

3.女性の強み

やっぱり、

女性は、男性より弱い生き物。

これは、もう間違いない。
何でって、

女性には、生理がある。
女性にだけ、出産ができる。

理由を語るには、この2つで十分。

男性には、どちらもない。
だから、どんなに体を酷使しても、
何度だって立ち上がることができる。

女性だって立ち上がれるって、
思う人もいるけれど、
立ち上がれないほどの、
体調不良に襲われる確率が高いのは、
女性の方が多いと思わない?

この力の原理に抗うことは、違うなと、
この本を読んでも感じた。

男性には男性の役割が、
女性には女性の役割がある。

今は、どちらも社会進出するようになり、
男女の差がないにしても、

やはり、子を育てていくのに、
母という存在がものすごく偉大だ。

動物の世界でも、8割の割合で、
子を育てるのは、母だ。

まれに、鳥類や魚類では、
父親が育てることもある。

でも、ほとんどは、母だ。

それが、自然の摂理なのだと思った。

ならば、
女性にしかできないことって、

変な言い方すると、
男性にやる気を出させて、

バリバリ働いてもらうことなんだと思う。

だから、家庭では、癒しの場として
至れり尽せりにする。

でも、甘やかすのと、至れり尽せりは違う。

多分、多くの人がこの微妙なニュアンスを
読み違えているから、うまくいかないんじゃないのか


なんてことも、

この本を読んで感じたことだ。


ひとつ読んで感じたのは、
終わりがちょっとモヤッとなって終わったこと。

でも、
それくらいの感じがいいのかもとさえ、思えたな。


とりあえず、読んで良かった。

おしまい。

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