shio⑅ᵕ_ᵕ̩̩ƪ

アカデミアと社会の隙間に落ちた曖昧なアーティストです

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マガジン

  • 実在への愛について

    自分の哲学の中心である実在論と、その周辺の思想についての記事です。衝動的に記事が増えます。

最近の記事

  • 固定された記事

精神的リストカットと緩やかな自殺

「幸福」なんてものは、人生の最終目標でもなければ、「不幸」と比べてどちらがよいなどと言えるものでもない。 悪天候が続くことよりも雲一つない日が続くことのほうがよっぽど耐え難いということは明らかで、我々は幸せになりたいわけではなく、「幸せになりたい」と言っている自分に酔っていたいのである。 以下は、「自分」なるものが存在すると考える人に向けるメッセージである。 人間は川の中の笧である我々にとっての「仕事」というのは熱力学第二法則への反抗であり、自由意志とは決定論への叛逆で

    • 紅茶の抽出中、「旨みを出すために、対流によってジャンピングさせるべき」という話と、「苦味が出ないよう、振ったりしないべき」という話があり、矛盾しているように思う

      • 自身の存在を世界に溶かしてみるテスト ——これまでの10年と、これからの10年(仮)

        先日、28歳の誕生日を迎えた。毎年何かしらのアップデートを感じている一方、ここ10年くらいかけて向き合ってきたテーマが一段落してまた新たなテーマが浮かんできたので(ジュグラーの波?)、大学時代あたりからを振り返りながら、今後のことを考えていこうかなと思う。 自分の人生を具体的に書くこともあんまりないのでいい機会だとも思っている。 Introspection期10代後半から20代の頭にかけては、「生きる意味とは?」という問いに関して悩み続けていた。常に希死念慮があった。小さ

        • 炬燵、贖宥、猫とパンダ、ナンセンス文学、(父性)

          年の瀬に俳句を詠んだので、その話をしようと思います。 日本語: 英語: 炬燵猫日本語の方の季語は「炬燵猫」。と言いつつフレーズとしては分断されているので、句の切れ目を曖昧にぼやかしています。 「炬燵猫」は当然冬の季語で、寒さに弱い猫が暖かさを求めて彷徨い、見つけた一時のトポス τόποςに丸まっている様子です。 この句を見た時、一種のふてぶてしさと、人間に生かしてもらっているという弱さとが矛盾しながら共存しているのを感じました。 「百万遍こたつ事件」2018年2月

        • 固定された記事

        精神的リストカットと緩やかな自殺

        • 紅茶の抽出中、「旨みを出すために、対流によってジャンピングさせるべき」という話と、「苦味が出ないよう、振ったりしないべき」という話があり、矛盾しているように思う

        • 自身の存在を世界に溶かしてみるテスト ——これまでの10年と、これからの10年(仮)

        • 炬燵、贖宥、猫とパンダ、ナンセンス文学、(父性)

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        • 実在への愛について
          7本

        記事

          20230702 日記の客観的価値

          今日は似顔絵を描いてもらって、知らない人の歌集と、その人の日記を買った。 知らない人の日記は良い。普通に生きていると、自分は世界の主人公なんじゃないかという気になってくる。ただそれは、世界をドキュメンタリー化しているのがこの自分の眼球のせいなのであって、実際はそういうドキュメンタリーが共時的に、パラレルワールドとして重ね合わさっているのである。自分にとってのモブキャラは彼にとっての主人公だし、逆もまた然り。そういうことを、知らない人の日記は、教えてくれる。 見方を(大胆に

          20230702 日記の客観的価値

          20221024

          ふわふわしている。 自家撞着という言葉に希望を抱いていた時期は、もう記録のように遠のいてしまった。過去の自己はどこかで自己と分離する。それはclear-cutではなくグラデーションであるようで、かといって郷愁するタイミングは離散的であるから、思い出は突然、思い出となる、といった具合である。 かつて私は一生懸命であった。街の中の全ての文字はフォントに見え、聞こえる全ての文章が命題に聞こえていた。世界は意味に溢れていたのである。存在の本質は対象に住んでいるわけでも認識が飼って

          20220831 雑記

          家で食べるはずだった夕食は、突然の空腹によりリスケとなった。 今日は少しソワソワした日だった。普段なら取らない、ほぼインテリアとして置かれているであろう本を取ってなんとなく読んでみるなどした。イノベーションの原理についての本だったので、今後に役立つよう頭に叩き込みながら10分で読んだ。 最近スマホアプリで、有名キャラクターが昼飯を食べるだけの漫画を読んだせいで、外でランチをする時には何か身構えるようになってしまった。先日牛丼を食べたときは紅生姜の量が気になったし、今日はう

          特技は「「全振り」と「バランスを取る」のバランスを取る」ことです

          僕はずっとジェネラリストとして生きてきたのに、大学時代に「もっと尖れ」みたいなことを言われて腹が立ったので、そのへんの普通のスペシャリストたちは食えるぐらいの「広く、深く」を目指して活動してきた 今になって落ち着いて考えてみると、「ジェネラリスト」「スペシャリスト」の二つで二分してるのもおかしな話で、臨機応変に切り替えていかなきゃいけないはずでしょ 広さ×深さの面積自体は一定だとしても、柔軟に等積変形することくらいできるようになっても罰は当たらないのでは?

          特技は「「全振り」と「バランスを取る」のバランスを取る」ことです

          ラクビル株式会社の開発フロー・技術スタックを全公開します #採用

          こんにちは、shioです。 ラクビル株式会社の代表取締役兼CTOをやっております。 一緒に働く仲間を探しているので、弊社のエンジニアリングがどんなものなのかを全て公開したいと思います。ピンと来た方は是非ご連絡ください。 プロダクトとはいえ、事業内容を簡潔に紹介しておきたいと思います。 最初のプロダクトとして、事業用不動産オーナーさん向けの、業務効率化&経営改善ツールを作っています。 事業用不動産とは要するにオフィスビルや倉庫などのことで、マンションのような住居用不動産

          ラクビル株式会社の開発フロー・技術スタックを全公開します #採用

          変なカクテル

          (この記事は社内報アドベントカレンダー用に書いたものをそのまま転載しているので裏取りが雑です) バーには大抵メニューがない。 それは客もバーテンダーもある程度共通の知識を持っているからである。マティーニ、ギムレット、マルガリータ、モヒート、オールドファッション...。 また、メニューにはないが客に合ったカクテルを客とのコミュニケーションの中で探すのもバーテンダーの仕事である。柑橘系でスッキリしたものを、クリーム系の甘いものを、スモーキーなウイスキーをハーフロックで...

          変なカクテル

          トムヤムクンを作れ

          トムヤムクンは簡単に作れます。 (この記事は社内報アドベントカレンダー用に書いたものをそのまま転載しているので裏取りが雑です) 概要トムヤムスープには澄んでいるトムヤムナムサイと、クリーミーなトムヤムナムコンがあります。ナムコンはほぼナムサイにココナッツミルクやエバミルクとナムプリックパオを加えるだけなので、今回は基本のトムヤムナムサイについて書きます。 必須材料は以下です。 レモングラス バイマックルー ホムデーン プリッキーヌー パクチーの根 カー ナ

          トムヤムクンを作れ

          プログラマは必要以上に自動化しようとする"べきだ"という話

          (YOUTRUSTと内容は同じです) プログラマの悪い癖として、なんでも自動化しようとして、人がやった方が安い&早いものまで自動化しようとするというのがあります。月に一回、1人・時でできる作業の自動化に3日(24時間)かけてしまったら、向こう2年は工数を回収できないことになります。 とはいえ事業がスケールしていくと人力作戦は事業規模に比例して工数がかかっていくので、いつかは自動化するべきであることは確かです。自動化は事業のスケール感と人件費に割ける予算などを総合的に加味し

          プログラマは必要以上に自動化しようとする"べきだ"という話

          エンジニアの市場価値とは

          学生時代からある程度はプログラミングに親しみ、専攻も情報系であった自分にとって、社会におけるエンジニアに求められるスキルというのはアカデミアのそれとは大きく異なるものであった。 業務プログラミングという、未知の世界業務プログラミングではダイクストラなんか1mmも出てこないし、クイックソートが実装できる必要どころか、そのオーダーでさえ理解していなくとも、日常の仕事の98%はできてしまうのだ。 もちろん残りの2%は、高速化が求められたり、事業がスケールしたタイミングなどでちゃん

          エンジニアの市場価値とは

          「没頭」という名の、愛のインターフェース

          実在はそれだけで温かく無限の色彩を持つものであり、我々がそれを明示的に享受するためには自由意志を以って熱力学第二法則を攪乱する必要があるという思想は、以前述べた通り今でも変わらずに私の中に在り続ける。 「私にとっての」あるべき生とは、自らの手で能動的に生を消費し続ける状態であり、それは現状が貧しいとか恵まれているとか、不幸だとか幸福だとかとは完全に独立に、誰もがアクセス可能な状態だと捉えている。これは恩寵のようなものと言えるかもしれない。 このスタンスは変わらない上で、最

          「没頭」という名の、愛のインターフェース

          Hack Dayで三冠→四冠したチームがもう一度優勝はできなかった ——Digital Hack Day 2021 参加記

          2021.09.25-26&10.10開催の「Yahoo! JAPAN Digital Hack Day 2021」にて、僕の属するチーム「ポピポポピピプピリロピロリププププピーポ」が予選で「Happy Hacking賞」をいただいて決勝進出したものの、決勝で最優秀賞を手にすることはできなかった。悔しい。 本番のプレゼンは以下より。 予選↓ 決勝↓ 今回は決勝で負けてしまったというのもあって、今までとは違ってちょっと真面目なテイストのnoteとなっている。皆さんだって

          Hack Dayで三冠→四冠したチームがもう一度優勝はできなかった ——Digital Hack Day 2021 参加記

          不動産系SaaSのスタートアップを立ち上げたのでエンジニアを募集しています。

          こんにちは。shioです。 この度、不動産系SaaSの「ラクビル株式会社」という会社を設立し、代表取締役兼CTOに就任しました。 簡潔なLPがあります これは何?不動産に関わる全ての人・業務が「ラク」になり、本質的な部分にリソースを割けるようになる社会を目標に、 まずは不動産の直接の所有者であるビルオーナー向けの経営管理ツールを開発しています。収支管理や物件管理、帳票出力などが実装予定です。 LPに「テストユーザー募集中」と書いているのは、ユーザーからのフィードバッ

          不動産系SaaSのスタートアップを立ち上げたのでエンジニアを募集しています。