変なカクテル
(この記事は社内報アドベントカレンダー用に書いたものをそのまま転載しているので裏取りが雑です)
バーには大抵メニューがない。
それは客もバーテンダーもある程度共通の知識を持っているからである。マティーニ、ギムレット、マルガリータ、モヒート、オールドファッション...。
また、メニューにはないが客に合ったカクテルを客とのコミュニケーションの中で探すのもバーテンダーの仕事である。柑橘系でスッキリしたものを、クリーム系の甘いものを、スモーキーなウイスキーをハーフロックで...。
そんな中で、存在はするがなかなかお目にかかることのない変なカクテルたちがある。そもそも知るきっかけがない、知っていたとしても店で注文しても店員さんに伝わるかわからない、というかそもそもこれはどういうタイミングで飲むのか?
普通に生きていたら出会わなさそうで、でも知っていたらちょっと嬉しいカクテルたちを紹介する。
派生系
まずは手始めに、馴染み深いカクテルからスタートしよう。
一番有名なレディキラーであろうカルーアミルクにはいくつか派生レシピがある。
カルーア・ラテ
カルーアミルクの進化系。カルーアミルクと全く同じ材料で、違うのはビルドではなくシェークする点。泡がある分甘くクリーミーに感じる。
ニエべ・メヒカーナ
カルーアラテのさらに進化系。生クリームが入った分さらに甘い。「甘ったるい」というのが適切かもしれない。ティラミスを飲んでいるようである。
カミカゼ(スピリタス ver.)
カミカゼ自体は有名なカクテルだが、そのウォッカを96%のスピリタスに変えたもので、「スピカゼ」と呼ぶ人たちもいるらしい。もちろん度数はとんでもないので普通にむっちゃ酔います。
ちなみに僕はブルーカミカゼをスピリタスで作ってショットで飲むのが好き。一瞬で飛べます。
セクシー系
セックス・オン・ザ・ビーチ、キッス・イン・ザ・ダーク、ビトゥイーン・ザ・シーツ...。
カクテルにはエロい名前のものも多い。酒は人を狂わせるから仕方ないね。
以下のサイトはセクシーな名前のカクテルを探したい時に僕がよく見るサイトである。
その中でもおすすめをいくつか、抜粋して紹介しようと思う。
オーガズム
私が一番好きなカクテル。
名前のせいでバーでは頼んだことがないが、普通にめっちゃ美味しいので頼みたい気持ちがある。度数は高いのでかなり注意。
プースカフェスタイルもあり、そちらはB-52に似ている。
Blow Job
シューターグラスにプースカフェスタイルで作る。中身はどうでもよくて、一番上にホイップグラスを乗せるのが大事。飲むときは手を使わず口だけで飲まなければいけないので、女の子に飲ませて口の周りをクリームでベタベタにするというためにあるカクテル。まあタイトル落ちですよね。
ビジュアル系
「レインボー」に代表されるように、カクテルにはもはや飲むためではなく見た目のために存在するものも多い。その中でも一際目を引くカクテルたちを紹介する。
ちなみにレインボーのように積層させる製法のことを「プース・カフェ スタイル」という。綺麗に作るのはめっちゃむずい。そして基本的にめっちゃ不味い。
Port And Statboard
なんてことはない、綺麗な2層のプースカフェスタイルのカクテル。
だが、人生で一番不味かった。
グレナデンシロップはザクロのシロップで、単体では死ぬほど甘い。そして緑は強烈なミントの原液である。1層ずつ飲んでも地獄、混ぜても地獄。四面楚歌である。
Jellyfish Shot
ビジュアルで攻める系。写真みたいに綺麗な時間は0.5秒くらいで、すぐにエチゼンクラゲみたいになる。
いうても酒の相性はとてもいので実は普通に飲める。
Alien Brain Hemorrhage
名前も見た目もただただキモい。
金魚
出オチ感があるが、やってることは焼酎のソーダ割りをちょっと爽やかにした感じなので普通に美味しい。
カルピスがホットのアレンジをしているので、そちらも試されたい。熱湯で唐辛子の辛味と大葉の香りを出すのがコツらしい。
Flaming Dr. Pepper
ショットグラスにアマレットと75%のラムを入れて火をつけて、ビールの中にグラスごとぶち込むという謎カクテル。なんだかんだ本当にドクペの味がする。
これはカクテルなのか
去年のM-1で「これは漫才じゃない」みたいな話が盛り上がったが、カクテルにもコーナーケースは存在する。
そもそもノンアルカクテルの存在を許している時点で、アイデンティティがだいぶやばい気がするが、大丈夫なんだろうか。
ブル・ショット
大胆にビーフブイヨンを使ったカクテル。ご想像の通り、味は冷製スープである。二日酔いに効くらしい。
これとブラッディメアリーを掛け合わせた「ブラッディ・ブル」というカクテルもある。これも二日酔いに効くらしい。
ホーク・ショット
カクテルというより、酒が入ったスープ。温まりそう。
プレーリー・オイスター
もうこれは料理なんよ。二日酔いに効くらしい。
まとめ
ここに書いたうちの半分以上はバーで言っても通じないと思うので、飲みたい人はレシピを見せるか、家で自分で作りましょう。
最後に、AGFがコーヒーのカクテルをものすごい量載せているサイトを貼っておきます。
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