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発信を続けられる人・ネタが尽きていく人

これだけ個人が情報発信できる時代になると、ネットで見られるものが「すべて」のように思えてきます。そして大概、隣の芝は青く見える(笑)。けれど、ネットは、世の中の一部であり、基本的には「【発信したい人】が、【発信したいことだけ】を発信している」という時点で、かなり偏ったものであるということを意識しておく必要があるように思います。

そのうえで、溢れる情報とどのように付き合っていけば良いでしょうか。

ネットを眺めていると、アクセスを集める発信者は2タイプに分かれるように感じます。

ひとつは、「世の中の流行」と「自分の得意な領域(ネタ)」が合致したタイプです。一時的に多くのアクセスを集めますが、アクセスしてきた人を満足させようと、過去の蓄積を切り売りしていくため、次第にネタが不足していきます。発信するコンテンツの濃度は薄まる一方で、やがて尽きてしまう。

そして、もうひとつは、自分自身が「付加価値をつけるフィルター」となるタイプです。この人達に共通するのは、新しいコンテンツを作る過程そのものが、フィルター磨きに繋がっているということです。コンテンツを作って消耗していくのではなく、作れば作るほど、新たな発見、洞察があり、熟練度が増すイメージ。そうすると、「ぜひ、あなたのフィルターを通して発信してください」とばかりに、さらに周りにネタが集まってくるという「正の循環」ができていきます。流行が変わっても、ネタが尽きることなく、発信を続けていくことができる。本人が意識して循環を作っているかどうかはわかりませんが、結果として循環ができている人が、長期に渡って活躍しているように感じます。

実はこれ、自身で仕事を生み出し続ける必要がある「個人事業」にこそ、必要な指針(作戦?)ではないかと思います。

ひと言で言うならば、「切り売り型」と「フィルター型」。個人事業ではとかく、「切り売り型」に陥りがちです。何らかのスキル、ノウハウがあるから開業をするのだと思いますが、それだけで食べていけるかというと、そんなわけがありません。仕事をすることで、自分にさらなるノウハウ・経験知が残るように「循環を作る」。それを意識するだけでも、大きく選択を誤ったり、無駄な投資をしたりすることが減るように思います。

テレビ、本、YouTubeにSNSなど、何らかの情報に触れる際、活躍している「その人」は、「切り売り型、フィルター型のどちらのタイプだろう?」と眺めてみるだけでも、新たな発見があるかもしれません。

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