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【3/30巨人戦●】電車を見つめる3歳と、ヤクルトを眺める38歳と

実家でおじいちゃんの四十九日のおつとめを終え、一息ついていた。なんとなく、まだ帰ってほしくなさそうなお父さんが、「かつおのたたきあるで」と言うので、お庭からおねぎをとってきて細く切り、それをどっさり乗せて食べることにした。「ローストビーフもあるで」と言うものだから、それもサラダにし、「ビールもあるで」と言うものだからビールをグラスに注いでいたら、もう試合は始まっていた。

慌ててテレビをつけると、解説のたてさんが、カツオさんを絶賛しているところだった。

これはいいものを聴けるぞ。と思いながら、私は作った料理(とも言えないけれども)をリビングに運ぶ。

カツオさんは今日だって冷静に、ていねいに、一人ずつ打者を打ち取っていった。

とらさん(犬)の散歩から帰ってきたお父さんが、「ほんまに好きなんやなあ、野球」と、言う。目を細めて笑うその言い方はまるで、電車を見て喜ぶ3歳児をあたたかく見つめているような口調である。私にとってのヤクルトは、3歳児にとっての電車か…?「てっぱちいいいいいい!!!」と言っている私は、「パンダゴーゴー!!!(パンダの絵が書かれた電車)」と喜んでいる甥っ子のようなものなのか…?

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