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シーズンはまだ、終わりじゃないのだなと。【10/28広島戦●】

まあなにはともあれ、武岡くんは、いつもスターが守るそのポジションに立ち、しっかり捕球し、自分の親の方が年齢が近いであろうカツオさんに、にこっと笑って見せた。

希望じゃないか、と思う。そしてカツオさんのうしろを守ったというその経験が、これからの武岡くんの糧になるといいな、と、そう思う。

中継ぎ陣たちは、今日も毎度のようにランナーを2塁やら3塁に進めながら、なんとかかんとか乗り切った。ここのところ本当に、ピッチャー陣はよく粘ってくれるなあ、と思う。毎回被10安打だった毎日がうそのように。

でもそうなると今度は、打線が全く打てなくなってしまう。「噛み合わない」ということって、本当にあるのだな、と、感心してしまう。いや、感心している場合じゃないけど。

もう順位もほぼ固まりそうな中、いったいなんのためにがんばるのだろう、いや私はいったいなんのためにこの試合を見ているのだ…?と、思う日もなくは、ない。本当に、本当にヤクルトは勝たないのだ、いったい10月は何敗しているのだろう、数える気にもちょっとならない。

でもそんな中、村上くんは大きなホームランを、2本打つ。そうだった、まだシーズンは終わっていないのだ。村上くんにいたっては、タイトルだってかかっている。

そう、でも大切なのはタイトルだけじゃない。村上くんはこのシーズン、開幕が遅れ、さらに「無観客」という中始まった異例のシーズンで、去年からさらに成長した姿を見せてくれている。シーズン前、エイオキキャップは、今年の村上くんに求めるものとして、「去年と同じくらいの成績を残せたら十分じゃないですか、続けるというのはそれくらい難しい」といったようなことを言っていた。

でも蓋を開けてみれば村上くんは、去年と同じ成績どころか、打率をぐんとあげ、ココちゃんが抜けた後の4番の仕事を、シーズン通してこなしてくれている。(ついでにエイオキキャップも当たり前みたいに打率は3割を超え、18本ものホームランを打っている。なんなんだいったい。)

またもや最下位に甘んじ、いろいろと思うところはあるシーズンだけれど、それでも私はこうして村上くんの成長をここでずっと見届けている。ルーキーの武岡くんが、カツオさんの後ろを守るところを見守っている。五十嵐さんがユニフォームを脱ぐ日に涙を流し(まだ立ち直っていない)、ぐっちの1500安打に拍手を送る。エイオキの全く衰えることを知らない姿に励まされる。

そしてなにより、ここでこうして泣いたり笑ったりしながら、ヤクルトたちを応援することができる。

それは当たり前のことではないんだよな、と、シーズン終盤に改めて思う。今年もこうして、みんなが野球をする姿を見ることができてよかった、と。

願わくば残り試合全部勝ってくれますように、村上くんがあと10本ホームラン打ってくれますように、と、過ぎ行くシーズンに思いを馳せています。


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