見出し画像

【8/27横浜戦○】「また明日ね」とおじいは言う。

昼間は小雨が降って涼しかった今日の宮古だけれど、夕暮れ時になって雨もあがり、今日もチェアを持ってビーチに来て、おにぎりを食べながら試合を見ることにした。

まだまだ明るい空の下で、DAZNを開く。ライアンはあっというまにピンチを招き、あっというまに1点を取られる。「う…」と、私はうめく。でも1点なら…1点ならなんとか…と、そう少しだけ思えるようになったのは、ここのところの良い流れかもしれない。

1点ならなんとか…の思いを汲むように、キブレハンは来日初ホームランを放った。そこからはもう、怒涛の攻撃だった。ライアンがちょっと打たれるたびに、倍返しみたいに、ヤクルトたちはホームランを打ちまくった。終わってみれば23安打、16点、ホームランは7本の攻撃だった。

それはもう、どうしても、今までたまったものを一気に吐き出すような、そんな攻撃に見えた。

しんどいことは結構長く続くものだ。しんどい最中にいるときは、その暗闇を抜ける感覚はまったく思い浮かばない。トンネルはどこまでも続くように思える。それはたぶん、プレーする本人たちだって同じだろう。

でもその中でも、むねちゃんはずっとずっと、打ち続けた。「孤軍奮闘」とはこのこと、と思ったけれど、でも本当は、戦っていたのはむねちゃんだけじゃない。もがきながらてっぱちはバットを振り続けた。いつだったか牽制アウトで試合が終わったまるちゃんは、その場にうずくまって悔しがった。サヨナラのチャンスをいかせなかった長岡くんはベンチから立ち上がれずにいた。みんなの、悔しさを見ていた。ずっと、見ていた。

ここから先は

967字 / 3画像

¥ 100

この記事が参加している募集

ありがとうございます…! いただいたサポートは、ヤクルトスワローズへのお布施になります! いつも読んでいただき、ありがとうございます!